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テンポイノベーション:10万円以下で買える高成長&好還元銘柄

テンポイノベーション(3484):市場平均予想(単位:百万円)

テンポイノベーション(3484):市場平均予想(単位:百万円)

企業概要

 テンポイノベーション(3484)は、飲食店舗物件の転貸に特化した独自のビジネスモデルで成長。不動産オーナーから賃借した店舗物件を、飲食店テナントに転貸する「店舗専門の転貸借事業」を展開しています。

「東京周辺」「飲食店」「居抜き」の『店舗物件』に特化することで、人材の専門性を高めており、転貸借物件数は1654店舗と、大手チェーンに匹敵する規模にまで拡大しており(マクドナルド2909店、すき家1935店、スターバックス1497店、ガスト1346店、モスバーガー1293店)、また年間362店舗(2019年3月期実績)に及ぶ新規契約を実現しています。

 マンパワーの増強が順調なことにより、転貸借物件数および成約件数が継続的に増加しており足元の業績は絶好調です。ストック型のビジネスモデルにより、収益拡大が安定的で、事業拡大に伴う人件費を中心とした費用増も吸収して大幅増益を達成しています。

 来期以降は、前期にスタートした新卒採用や今期のキャリア採用専門部署の設立など、人員増強策が収益に結びついていくことが期待できるかと思います。

 飲食業界は成熟市場(約25兆円で安定)であり、市場規模そのものの成長は難しいのが実情ですが、他の産業と比べても開業と廃業が激しく、同社の事業機会は豊富だと言えます。なかでも、同社の顧客は大半が物件獲得競争力の弱い小規模テナントであり、市場での信用力高く、不動産仲介業者と良好な関係性を築いている同社に対するニーズは今後も高まっていくと思います。

注目ポイント

 財務内容は、自己資本比率が25.6%と低く見えますが、これは事業の特性上預かり保証金(差し入れ保証金)が50億円ある分バランスシートが大きくなるためで、問題ありません。有利子負債がゼロで20億円のキャッシュを保有する健全な内容となっています。

 配当、株主優待、自社株買い、と株主還元を積極的に行っている点も好印象。昨年末には、1:2の株式分割を行った一方で「100株保有で3000円相当のジェフグルメカードを贈呈」を内容とする株主優待は据え置きとなり、実質的に株主優待が倍になるなど、株主にとって嬉しい還元策が実施されています。

 同社は今後も業績成長に合わせた還元を行っていく意向を示していることから、定期的な配当収入&優待獲得ができる銘柄としてポートフォリオに組み入れてもいいと思います。

 また、ストック型ビジネスモデルによる利益成長が期待できること、時価総額も小さいことから今後の上げ余地も大きいことなどから、中長期的な保有を検討できる銘柄の1つです。

【PROFILE】戸松信博(とまつ・のぶひろ):1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。

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