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【日本株週間見通し】日経平均6週ぶり上げ一服 底堅さを維持できるか

日経平均の上昇は一服か

日経平均の上昇は一服か

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の12月7日~12月11日の動きを振り返りつつ、12月14日~12月18日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は、小幅ながら6週ぶりに反落した。11月の米雇用統計は低調な内容だったものの、追加経済対策の進展が期待されて4日のNYダウは4日続伸し過去最高値を更新した。週明け7日の日経平均はこれを好感して取引時間中のバブル崩壊後高値を更新して始まった。しかし、利益確定の売りが広範に出て日経平均は続落で大引けた。

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う規制強化、追加経済対策を巡る協議の先行き不透明感から7日のNYダウは5日ぶりに反落した流れを受けて、8日の日経平均も3日続落した。ただ、朝方からの売りが一巡するとエムスリー<2413>が6日ぶりに反発するなど値がさグロース(成長)株を中心に買いが入り、日経平均は26500円を挟みもみ合う展開となった。個別では、政府が水素利用量の目標設定を検討との報道から岩谷産業<8088>の急騰が話題になった。

 FDA(米食品医薬品局)が、ファイザーが開発する新型コロナウイルスワクチンの有効性に良好な見解を示したことが報じられたことに加え、英国で同社開発のワクチン接種が始まったことも好感され8日のNYダウは反発、ナスダック総合指数とS&P500指数は史上最高値を更新した。これを受けた9日の日経平均は前日比350.86円高と4日ぶりに大幅反発した。10月の機械受注統計が市場予想を大きく上回ったことも好感され、景気敏感株を中心に買いが広がり、日経平均はこの日のほぼ高値で大引けた。また、株式の非公開化の検討が報じられて思惑が高まったソフトバンクG<9984>の上げが目立った。

 追加経済対策を巡る与野党の対立を受けて年内の合意成立への期待が後退した9日のNYダウは反落、ナスダック総合指数も5日ぶりに大幅安となった。この米国株安を受けて10日の日経平均も反落した。SOX指数(米フィラデルフィア半導体株指数)の下落を受けてSUMCO<3436>など半導体関連株の下げが目立った。しかし、前日に続いてソフトバンクGが大幅高に買われ、日経平均は一時プラスに浮上する場面もあった。

 10日のNYダウは、週次の失業保険申請件数が前週比で大幅に増加したことを懸念して続落した一方、ナスダック総合指数は反発した。11日の日経平均はメジャーSQに絡んだ商いをこなした後、1ドル=103円台の円高傾向などを嫌気して下げ幅を広げた。方向感を欠く展開のなか3日ぶりに急反落したソフトバンクGの下げが日経平均の下落に響いたものの、押し目買いは強く後場は下げ幅を縮小する展開となった。個別では巣ごもり需要人気の復活で、任天堂<7974>が11月6日以来の6万円台に復帰した。大引けの日経平均は前日比103.72円安の26652.52円と小幅続落した。TOPIX(東証株価指数)は反発した。なお、この日の日経平均のメジャーSQ(特別清算指数)値は26713.47円だった。

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