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田代尚機のチャイナ・リサーチ

イギリス保健相の不倫辞任、「中国陰謀説」はなぜ立ち消えたのか

2021年7月7日 0:00

保健相のスキャンダルを報じたイギリス大衆紙サン(Getty Images)
保健相のスキャンダルを報じたイギリス大衆紙サン(Getty Images)

 中国語で“ポンツー”(ポンは石編に並の異体字、ツーは瓷)という言葉がある。悪徳商人がもともと割れている甕を上手くごまかし店先に陳列しておいて、客がうっかり触ってバラバラにしてしまうと、弁償しろと金を要求するといった詐欺行為が由来とみられる。日本でも昭和の時代にはいわゆる“当たり屋”がいて社会問題化したことがあるが、こうした詐欺行為を広く総称して指す言葉である。質の悪い“言いがかり”だ。

 中国メディア・グローバルタイムズ(環球時報)は7月2日、「史上最大の厚顔無恥“ポンツー”がイギリスメディアに出現した」として、関連する一連の報道を批判している。

 事の発端は、イギリスの保健行政を担当するマット・ハンコック大臣が6月27日、辞任に追い込まれた不祥事にある。政府は「感染予防のために屋内では1~2メートルの距離を取らなければならない」というガイドラインを設定しているが、担当大臣がこれを破ったのである。

 執務室の中で美人女性補佐官とキスをした。その様子を捉えた監視カメラの映像の一部が6月25日のイギリス大衆紙サン1面に大きく掲載されたのだ。

 多くの市民が苦痛に耐えながらルールを守っている中で、担当大臣のルール無視が明らかになった。しかもダブル不倫で、両者とも40代前半の既婚者でお互い子供もいる。政治家として大きな失態で、彼が所属する保守党にとっても大きな痛手となったはずだ。

 とはいえ、グローバルタイムズの怒りの矛先は、この大臣の行動ではない。これに続く保守系メディアの報道についてである。

 英メディア・テレグラフは、「彼の知らない間に誰がオフィスに監視カメラを仕込んだのかに関する緊急調査」と題して、イギリス衛生社会保障省が借りて利用しているオフィスには非常に多くの監視カメラが設置されていて、それらは中国の杭州海康威視数字技術(002415)製であることを指摘している。

 さらに、杭州海康威視数字技術はアメリカから、国家安全の問題と新疆人権問題で輸入禁止(アメリカ企業側からいえば輸出禁止)措置を受ける中国国有企業であることを強調して伝えている。こうした報道が「『イギリスが外国の敵対勢力から迫害を受けたのだ』と印象操作しようとしている」と、グローバルタイムズは批判している。

 そのほか、複数の新聞・雑誌で、中国の諜報機関、サイバースパイによる仕業を匂わせるような記事が書かれている。

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