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令和の『リカちゃん』最前線 若い世代にとってのインフルエンサー化

現役SJK(高校2年生)でインスタグラマー、読者モデルの『#Licca(ハッシュタグリカ)』(C)タカラトミー

現役SJK(高校2年生)でインスタグラマー、読者モデルの『#Licca(ハッシュタグリカ)』(C)タカラトミー

 昭和の時代に少女の間で大流行した着せ替え人形の『リカちゃん』。令和になったいまも人気は続いており、公式ツイッターのフォロワー数は13万5000以上(2021年9月現在)というから驚くばかり。その内容といえば、ファッションコーディネートの提案やスイーツのレシピから、偉人の格言の紹介まで多岐にわたる。

「フォロワーは、大人の女性が中心です。昔リカちゃんで遊んだかたがほとんどで、懐かしいだけでなく、明るくかわいいリカちゃんに癒されたいというニーズも多いようです」(リカちゃんのマーケティングを担当するタカラトミーの向井さん)

 こうしたSNSが人気になるのも、現在までの累計出荷数が6000万体以上という、リカちゃんの認知度の高さによるものだ。この流行りすたりの早い時代に50年以上にわたり愛され続ける秘訣を、向井さんは、次のように分析する。

「ごく当たり前のことかもしれませんが、子供としっかり向き合い、本当に好きなものをリサーチし続けているからでしょうか。初代から数えて現在は4代目ですが、54年間活動する“5月3日生まれの小学5年生”という設定のリカちゃんに加え、現在は、17才という設定の『#Licca(ハッシュタグリカ)』、そして大人の女性に向けた『LiccA スタイリッシュドールコレクション』と、3つのリカちゃんが登場し、それぞれがファンを獲得しています。

『#Licca』は、現役SJK(高校2年生)となったリカちゃんで、ファッションやメイクもトレンドを先取りした“ファッションリーダー”的な設定です。定番のリカちゃんより5cm背が高く、足がスラリと長くなりました」

 いまの若い世代にとってリカちゃんはもはや着せ替え人形ではなく「インスタグラマー」や「読モ(読者モデル)」として活動し、実際のティーン誌でモデルデビューも果たしている“インフルエンサー”でもあるのだ。

 さらにその上の世代、大人たちが注目しているのは、『スタイリッシュドールコレクション』という大人向けモデルのリカちゃんだ。

「これまでのリカちゃんと違って、ハイヒールを履いてドレスアップした大人の女性という感じが、かわいすぎます! バッグやサングラスなどの小物類も本格的で、高級感があって魅力的です」(40代・会社員)

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