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在職老齢年金制度の改定 60歳以降の働き方に変化「セーブする必要なくなる」

2022年1月1日 16:00 週刊ポスト

在職老齢年金制度の改定で60歳以降の働き方はどう変わる?(イメージ)
在職老齢年金制度の改定で60歳以降の働き方はどう変わる?(イメージ)

 年金支給額は年々減らされ、いまや年金だけでは老後の生活が成り立たない時代だ。2022年の4月からは、年金を受け取りながら働く「在職老齢年金制度」が大きく変わる。60歳以降も働いて稼ぐほど年金支給額を減らされ、「労働意欲を削いでいる」と批判されてきた仕組みが緩和されるのだ。

 現行制度では、60~64歳までに厚生年金の特別支給(報酬比例部分)を受給できる世代の人や、65歳未満で受け取る「繰り上げ受給」を選択した人は、「給料+年金」が月額28万円を超えると、超過分の半額が年金からカット(支給停止)される。

 たとえば年金が月9万円の人なら、月給19万円を超えると年金支給停止が始まり、月給37万円になると年金はゼロ(全額支給停止)になってしまう。現在、支給停止の対象者は約37万人(65歳未満のみ)いるとされる。

 しかし、2022年4月からは支給カットの基準額が「給料+年金」合計で月額47万円に引き上げられる。前述の年金9万円の人なら、月給38万円までは年金を減らされずに給料とダブルで受給できる。

「年金博士」こと社会保険労務士の北村庄吾氏が語る。

「この在職老齢年金の基準が厳しかったことから、これまでは60歳以降に雇用延長や再雇用で働いても、年金減額されないように働き方(稼ぎ方)をセーブする人が多くいました。しかし、今後は事実上、サラリーマンは雇用延長期間も働き方をセーブする必要がなくなります」

 60代会社員には朗報だが、該当者は限られる。65歳未満で特別支給の厚生年金を受給できるのは、男性は1961年4月1日までに生まれた人(女性は1966年4月1日生まれまで)だ。

 ただし、それ以降の生まれでも、年金を早くもらう「繰り上げ受給」は選びやすくなるとはいえそうだ。

※週刊ポスト2022年1月1・7日号

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