秋山博康 刑事バカ一代

リーゼント刑事が10年以上追った「おい、小池!」事件の忘れられない結末

「リーゼント刑事」こと秋山博康氏

「リーゼント刑事」こと秋山博康氏

「秋山課長、小池が死亡して見つかりました」──。

 小池は潜伏していた岡山県内のアパートで急性心不全を発症して死亡した。同居女性が小池の名前や年齢を知らないことを不審に思った葬儀業者が警察に連絡し、指紋照合で身元が確認された。

 通常、逃走犯は心労で痩せ細るが、小池はあえて体重を増やし、髪の毛と眉毛を剃っていた。逃走前とは別人になりすまし、どこまでも逃げる気だったんや。

 刑事生命を賭けて10年以上も追いかけた小池を逮捕できなかったことは慚愧に堪えない。刑事の仕事はつまるところ「100点」か「0点」で、合格点や努力賞なんてないんや。ほなっ、また。

【プロフィール】
秋山博康(あきやま・ひろやす)/1960年7月、徳島県生まれ。1979年、徳島県警察採用。交番勤務、機動隊を経て刑事畑を歩む。県警本部長賞、警視総監賞ほか受賞多数。退職後は犯罪コメンテーターとして活動。YouTube「リーゼント刑事・秋山博康チャンネル」が話題。最新刊『リーゼント刑事 42年間の警察人生全記録』(小学館新書)が3月31日に発売。

※週刊ポスト2022年4月8・15日号


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