キャリア

入学式の「名スピーチ」集 村上春樹氏、つんく♂、ウルグアイ元大統領の言葉

声帯全摘出手術を祝辞で発表したつんく♂は、近畿大学入学式の校歌斉唱にギター演奏で参加した(2015年。写真/共同通信社)

声帯全摘出手術を祝辞で発表したつんく♂は、近畿大学入学式の校歌斉唱にギター演奏で参加した(2015年。写真/共同通信社)

 語りひとつで聴く者の心を奪うのが名スピーチ。若者たちの輝かしい未来の始まりとなる入学式でも、数々の名スピーチが生まれている──。

《夫レ教育ハ建国ノ基礎ニシテ、師弟ノ和熟ハ育英ノ大本タリ》

 熊本大学の構内に建つ夏目漱石像の脇の碑には、漱石が1897年に旧制第五高等学校の教員総代として読んだ祝辞の一節が刻まれている。教師と生徒が心を通わせ学ぶことが、教育の理想だと説いている。

 当地には漱石像の左手に頭をなでてもらうと頭がよくなるとの言い伝えがあり、週末には子供連れが多く訪れるという。

 漱石は日本を代表する文学者だが、文学とスピーチは似て非なるもの。スピーチライターの蔭山洋介さんが解説する。

「文学はフィクションですがスピーチはノンフィクションです。時と場合によって、強さは変化します。本来、ノンフィクションの方が人々に届きやすいことが多いのですが、戦争のような場面になると真実の言葉で真実を語るスピーチの方が強くなります」

 夢を抱く若者たちが、長い受験勉強を乗り越えて入学する大学では、入学式の祝辞に著名人が来賓として登壇し、ノンフィクションの名スピーチを披露することも多い。

関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。