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クーラーがない時代の避暑方法 江戸では日が暮れたら夕涼み、昼食後は昼寝

2022年7月15日 6:00 女性セブン

涼み台でくつろぐ人、裸で水遊びをする人たちが描かれた歌川広重の『東都名所 王子滝の川』(画像提供/国立国会図書館)
涼み台でくつろぐ人、裸で水遊びをする人たちが描かれた歌川広重の『東都名所 王子滝の川』(画像提供/国立国会図書館)

 東京電気がアメリカのゼネラル・エレクトリック社製のルームクーラーを輸入販売したのは1935年のこと。それまでの夏は暑かった──そこで、かつての日本の夏の過ごし方から、避暑の方法を学ぶべく、専門家に話を聞いた。

日が暮れたら夕涼みの時間に

 明治38(1905)年に、好事家・菊池貴一郎がまとめた『江戸府内 絵本風俗往来』という書がある。その中には、

「日暮れには稼業をやめて棚戸をおろして、往来一面に水やりをし、涼み台を出して、たばこ、うちわを出して、家々の主人、子供、妻まで涼み台に腰を掛けて納涼する」

 といった一節や、

「行水を済ませ、夕飯を食べたら、洗った浴衣を羽織って、たばこを持ってゆるゆると昼の暑さを払っている」

 といった記述があると、成城大学民俗学研究所研究員の小沢詠美子さんは言う(「」内、以下同)。

「江戸時代、いまから200年ほど前の夏の“東京”は、いまと違い、川風や海風がよく吹き込んできたので、日中は高温多湿になることがあっても、夕方以降は過ごしやすかったんです。ですから、日が暮れれば仕事を終え、夕涼みの時間になっていました」

 水やりとは、打ち水のこと。道に水をまいて冷やしたというわけだ。涼み台とは、茶屋などの軒先に出ている木製のベンチのようなもの。大通りに面している裕福な家庭では、家ごとに涼み台を持っていることもあり、着物から浴衣に着替えてそこで涼を取ったという。浴衣は着物と違い、中に長襦袢(ながじゅばん)を着ないうえ、汗を吸いやすく、着物より涼しかったと考えられる。

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