家計

「得をしたいわけじゃない」1円でも安く買うために遠くのスーパーに通う人たちの本音

たとえ労力がかかっても「1円でも安く買う」人たちの哲学とは?(イメージ)

たとえ労力がかかっても「1円でも安く買う」人たちの哲学とは?(イメージ)

 値上げラッシュが続く中、多くの人にとって、できるだけ安い店で食料品や生活必需品を買いたいのが本音だろう。ただし、いくら節約できるといっても、時間と労力をかけすぎてしまうのももったいない。なかには「1円でも安く買う」ために自宅から遠いスーパーに“遠征”する人もいるが、なぜわずかな金銭的利益のために多くの時間や労力をかけるのか。その考え方の根底になにがあるのか、本音を聞いた。

安く買うのは「趣味」。毎日の買い物が楽しくなる

 40代の主婦・Aさんは、基本的に同じものなら「極力1円でも安く買いたい」と考えている。そのため、ネットで買ったほうが安いものはネットで買うし、生鮮食品やすぐに必要な日用品であれば、近所の店をすべてまわり、値段をチェックしたうえで購入するという。

「私も時間がない日には、家から一番近いスーパーで値段を気にしないで買いますし、食材によっては高いほうを買うこともあります。でも、時間に余裕があるなら1円でも安く買いたい。いつも買うものをよりお得に買えたら、『今日は○円安く買えた』という満足感が得られます。あと、例えば大根を98円で買ったとして、次の店で95円で売っていたら、めちゃくちゃ悔しい気持ちになる。そうなりたくないんです。なんというか、得をしたいというよりも、なるべく損をしたくない。

 私にとって、『1円でも安く買う』行為は、娯楽というかエンタメ性が含まれていて、節約にガツガツするというよりは、“趣味”に近い感覚だと思います。安く買うのが趣味なら、毎日の買い物が楽しくなるし、それが少しでも節約につながるなら一石二鳥ですよね」(Aさん)

 そんなAさんはかつて、「調べるのに30分かけて1円安いものを選ぶくらいなら、30分パートでもして数百円稼げばいいのに」と意見されたことがあるという。しかしAさんは、「わかってないなあ、という感じ。そういう問題ではないんですよね。だいたい『今から30分だけ』できる仕事なんて簡単に見つからない。そもそも好きでやっているんだから、ほっといてほしい」と一笑に付す。

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