バス車内だけではなくバスターミナルも進化(写真は『VIPヴィラなんば』のパウダールーム)
近頃は、充実した設備と快適なプライベート空間を備えた豪華な高速バスが人気。それと同時に、バスターミナルも変貌しているという。
西鉄バス『はかた号』の東京発着場『バスタ新宿』は2016年開業。この9月17日には『バスターミナル東京八重洲(BTY)』も部分開業した。こうした「バスタ整備計画」は、全国数か所で進行中だという。夜行バスに関する著書もあるイラストレーターの小川かりんさんは語る。
「2008年に大阪にいた頃は、ホテル近くの大きな駐車場のような広場にいろんなバスがごった返していて、『◯◯バスはこっち~!』と大声で叫ぶ混乱状態が日常茶飯事でした。
雨の日は聞き取りにくくて迷ったり……。それが『バスタ新宿』のようなバスターミナルができたことで、方向音痴の私でも迷わず行けるようになり、本当に感動しています」
9月17日に第1期エリアが開業した『バスターミナル東京八重洲』。全3期完成予定は6年後の2028年だ
暑さ・寒さ・雨風の日に道端でバスを待つのはつらいが、“バスタ”の整備とともに道路環境が改善されて渋滞が解消し、高速バスが断然待ちやすく乗りやすくなった。
『バスタ新宿』や『西鉄天神高速バスターミナル』、『南海なんば高速バスターミナル』は、公共空間ながら女子トイレにパウダールームが整備され、女性客が増加したという。高速バスに詳しい乗り物ライターの須田浩司さんは言う。
「自前の施設でラウンジやパウダールームを充実させているのが、上で紹介したウィラーエクスプレスや平成エンタープライズなど4社です。パウダールームの有無は女性のバス選びを左右する重要要素といえます」
『ドリームスリーパー東京大阪号』では、近くの国際興業高速バス待合所が利用できる
乗車前後にメイク直しや身仕度が手軽にできれば、バス旅がより一層楽しめる。以下、全国のバスターミナルのなかから、“女性にやさしい”パウダールームやラウンジを備えたスポットを紹介しよう。


