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【日本株週間見通し】今週は一進一退か 日米主要企業の決算本格化

先週の日経平均は続落

先週の日経平均は続落

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の10月17日~10月21日の動きを振り返りつつ、10月24日~10月28日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は週間で200.18円安(-0.74%)と続落。一時26週移動平均線を上回る場面もあったが、終値では5週連続で同線下で終了。一方、ローソク足は3本連続で陽線となった。

 週明け17日の日経平均は314.97円安。米10月ミシガン大消費者信頼感指数や同指数の期待インフレ率が予想を上回ったことで金融引き締め懸念が強まり、売りが先行した。18日は一転して380.35円高と反発。英政府の減税策の撤回で同国の財政悪化を契機とした世界金融市場の混乱への警戒感が後退。この日の午後には英イングランド銀行(中央銀行)が量的引き締め(QT)の開始を再延長すると伝わったことも一段の支援要因になった。19日も101.24円高と続伸。米銀行大手の好決算に加えて、米動画配信ネットフリックスの決算を好感したナスダック100先物の大幅高を追い風に強含みの展開となった。

 ただ、週末にかけては下落が続いた。まず20日は250.42円安と反落。米10年債利回りが2008年4月来の高値を更新したこともあり、時間外取引のナスダック100先物が下げ幅を広げていたことや香港ハンセン指数の大幅安が投資家心理を悪化させた。午後には、中国当局が新型コロナ対策として実施している入国者の隔離期間の短縮を討議と伝わると、ムードが一変して買い戻しが強まる場面もあったが、下げを埋めきれなかった。週末21日は116.38円安と続落。フィラデルフィア連銀のハーカー総裁のタカ派発言を背景に、米10年債利回りが連日で高値を更新していたことに加え、米動画写真共有アプリのスナップが決算を受けて時間外取引で急落していたことが投資家心理を悪化させた。一方、ディスコ<6146>の決算などを手掛かりに半導体関連が軒並み高となり、相場を下支えした。

 今週の東京株式市場は一進一退か。通称「GAFAM」と呼ばれる米IT大手の企業決算のほか、国内でも7-9月期決算の発表が本格化するため、決算を受けた個別株物色が主体となろう。

 米国で先んじて始まっている7-9月期決算は今のところ総じて堅調だ。金融大手の決算では、貸倒引当金の積み増しが過度な景気後退懸念を招くことはなく、不振の投資銀行業務を純金利収入やトレーディング収益で相殺できているところが多かった。また、IT大手の決算で皮切りとなった動画配信サービスのネットフリックスも実績については主要評価項目が会社計画と市場予想をいずれも上回った。今週発表されるGAFAMの決算も予想ほど悪くなければ、業績悪化に対する過度な警戒感が後退し、ショート(売り持ち高)が積み上がっている米国株を中心に買い戻しが強まりそうだ。

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