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動画配信サービスの“サブスク疲れ”報告が続々 「元を取りたい」の気持ちが徐々に重荷に

“サブスク疲れ”する人の思いは(イメージ)

“サブスク疲れ”する人の思いは(イメージ)

 この年末年始の休みの間に、サブスクリプションの動画配信サービスを利用して、ドラマや映画を楽しんでいるという人も多いのではないだろうか。地上波テレビでもNetflixやディズニープラスなどのCMが多くオンエアされており、気になって新たに契約するという視聴者もいるかもしれない。しかし、一方で動画配信サービスの選択肢が増えすぎたことで、“サブスク疲れ”を感じ始めている人も出てきているようだ。実際のユーザーの声を聞いてみよう。

 現在、Netflix、ディズニープラス、U-NEXT、Hulu、Amazonプライムビデオという5つのサブスクを利用している、都内で妻と2人暮らしの自営業・Aさん(40代男性)。Amazonプライムは妻と共にそれぞれが個人アカウントを持っているが、それ以外のサブスクは妻と共有している。といっても、メインで活用するのはAさんだ。

「ここ数年は1日に少なくとも1本はドラマや映画を観るというのが、ルーティーンになっていました。休みの日ならドラマ全話を一気に観ることもよくありました。ただ、今年の冬は全然観ていないんです」(Aさん)

 Aさんがサブスクから心が離れたきっかけは、11月20日から12月18日まで開催されていた、サッカーW杯カタール大会だという。どんな心境の変化があったのか?

「もともとサッカーは好きなんですが、日頃から海外リーグやJリーグをこまめにチェックしているほどではなかったんです。でも、いざW杯が始まったら面白くて、無料配信をしてくれていたABEMAで、全試合をしっかり観ました。基本的にはリアルタイム、リアルタイムで観られなかった試合も、次の日には見逃し配信で全部チェックしました」(Aさん)

 W杯の期間中は夫婦揃ってサッカー漬けとなり、その他のサブスクをまったく利用しなかったAさん。その結果、サブスクでドラマや映画を観るのが徐々に億劫に感じるようになったという。

「ABEMAで、無料の範囲でW杯を観ていたら、気軽にサッカー中継を楽しめることの喜びを実感しました。W杯は時々、地上波でも観ていたんですが、そこでNetflixやディズニープラスのCMが流れると、楽しみというよりは、“これもチェックしておかなければ”みたいな、妙な義務感と焦燥感を覚えるようになっていたんです。ドラマや映画を観続けていたのは“折角サブスクにお金を払っているんだから、元を取らないと損をする”という気持ちが強いだけだったんでしょうね」(Aさん)

 W杯をきっかけとして、急激に“サブスク疲れ”が押し寄せてきたAさんは、妻と相談し、5つ契約しているサブスクのシェイプアップを決断した。

「サブスクを観ない生活になると、これが結構いい感じの開放感がある。今まで“元を取る”ために、結構なカロリーを消費していたんだなと気づかされました。とりあえず、5つ契約してあるうち3つくらいは解約します。来月になってもほとんど見ていないようなら、残りも解約する予定です」(Aさん)

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