*08:35JST 前場に注目すべき3つのポイント~ファーストリテが日経平均株価を支える可能性~
11日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■ファーストリテが日経平均株価を支える可能性
■ファーストリテ、3Q営業利益 12.2%増 4509億円
■前場の注目材料:明治HD、医薬品事業拡大、不眠症薬などで利益底上げ
■ファーストリテが日経平均株価を支える可能性
11日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着感が強まりやすいだろう。10日の米国市場はNYダウが192ドル高、ナスダックは19ポイント高だった。週次失業保険申請件数の予想外の減少で米労働市場の底堅さがみられたほか、デルタ航空の予想を上回る決算を受けて、関税政策による過度な警戒感が和らぐ形になった。また、米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事によるハト派発言が伝わったことも材料視されていた。シカゴ日経225先物は大阪比65円高の39705円。円相場は1ドル=146円20銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。米国市場ではエヌビディアが連日で最高値を更新するなか、アドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への資金流入が意識されやすいだろう。ただし、昨日は東エレク<8035>が弱い動きをみせるなど、まちまちの動きだったこともあり、見極めが必要だろう。前日に需給面の重荷になっていた上場投資信託(ETF)の分配金捻出に絡んだ換金売りは一巡したとみられることで、下値の堅さが意識されそうである。
昨日の日経平均株価は3日ぶりに反落となったが、39500円処での底堅さがみられていた。日経225先物はナイトセッションで39590円まで売られた後に、39760円まで切り返す場面もみられた。そのため、39500円辺りに調整する局面では、押し目待ち狙いの買いが意識されやすいだろう。半導体やAI関連などへの資金流入のほか、米国では出遅れている景気敏感株への物色もみられており、東京市場もこの流れを引き継ぎそうだ。
そのほか、昨夕に決算を発表したファーストリテ<9983>の動向が注目される。2025年8月期第3四半期の連結業績は、営業利益は前年同期比12.2%増の4509億5200万円だった。日本、欧州、北米、東南アジア・インド・豪州地区、韓国のユニクロ事業が大幅な増収増益と業績をけん引している。指数インパクトの大きい値がさ株であり、日経平均株価を支える可能性がある。
そのほか、昨夕に決算を発表したところでは、USMH<3222>、アルバイトタイ<2341>、シリコンスタ<3907>、トーセ<4728>、メディアドゥ<3678>、ALiNK<7077>、明光ネット<4668>、アレンザHD<3546>、スギHD<7649>、キャンドゥ<2698>、OSG<6136>などが注目されよう。
■ファーストリテ、3Q営業利益 12.2%増 4509億円
ファーストリテ<9983>が発表した2025年8月期最3四半期の連結業績は、売上収益が前年同期比10.6%増の2兆6167億800万円、営業利益は同12.2%増の4509億5200万円だった。日本、欧州、北米、東南アジア・インド・豪州地区、韓国のユニクロ事業が大幅な増収増益と業績をけん引。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(44650.64、+192.34)
・ナスダック総合指数は上昇(20630.66、+19.32)
・SOX指数は上昇(5708.28、+42.29)
・シカゴ日経225先物は上昇(39705、+65)
・VIX指数は低下(15.78、-0.16)
・活発な自社株買い
・東証による企業価値向上の要請
・明治HD<2269>医薬品事業拡大、不眠症薬などで利益底上げ
・大日本印刷<7912>フォトマスクに300億円、3年間設備投資
・住友商事<8053>英と脱炭素事業、35年めど1.4兆円規模
・楽天G<4755>ふるさと納税ポイント禁止、総務省告示の無効求め国提訴
・リコーリース<8566>医療事務をQRで省人化、入館から会計まで完結
・マツダ<7261>主力SUV「CX-5」刷新、欧日で巻き返し
・スズキ<7269>EV「eビターラ」公開、電池容量最大
・トヨタ自<7203>ダイハツ工業、新型「ムーヴ」1カ月で3万台受注、目標の5倍
・野村総研<4307>NRIセキュアテクノロジーズ、耐量子暗号へ移行支援
・大日本印刷<7912>海外展開を加速、蘭に9月拠点開設
・グリッド<5582>北海道電力ネットワークと、AIで電力需給計画、システム開発着手
・東京電力HD<9501>中間貯蔵の見通し示す、日本原子力発電と、使用済み燃料搬入
・静岡ガス<9543>遊休地で循環陸上養殖、今秋から高級交配魚
・エーザイ<4523>中央社会保険医療協議会、レカネマブ薬価引き下げ、費用対効果低い
・JR西日本<9021>初荷は血液検体、新幹線での荷物緊急輸送、社会課題解決に貢献
☆前場のイベントスケジュール
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