*07:49JST NYの視点:米10月ADP雇用統計は増加に改善、先行指標は依然雇用の低迷を示唆
米国政府機関閉鎖が継続しており、9月に続き10月雇用統計の発表も延期される可能性が濃厚となった。そんな中、最近の労働市場の状況を判断するうえで注目されていた雇用統計の先行指標のひとつ民間雇用者数を示すADP雇用統計の10月分は+4.2万人と、3カ月ぶりの増加に回復した。9月分は-2.9万人と、-3.2万人から上方修正された。
米国経済の7割が消費で占めるため注目される米供給管理協会(ISM)が発表したISM非製造業景況指数の雇用は48.2と、9月の47.2から予想以上に上昇。しかし、5カ月連続の50割れで活動の縮小圏を継続した。また、ISM製造業景況指数雇用も46と、9月45.3から改善した。しかし、9カ月連続の50割れ。製造業も非製造業も雇用の鈍化は一段落したものの、依然活動縮小圏にある。
また、コンファレンスボードが発表した10月消費者信頼感指数で労働市場動向を反映するとエコノミストが注目している「雇用は十分27.8%」と「仕事を見つけるのが困難18.4%」の差は9.4と、9月の8.7から回復したものの、依然冴えない水準で推移した。連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ軌道を正当化する結果と思われる。
■10月雇用先行指標
●米・10月ADP雇用統計:+4.2万人(予想:+3万人、9月:-2.9万人←-3.2万人)
●ISM製造業景況指数雇用:46(9月45.3)
●ISM非製造業景況指数雇用:48.2(予想47.6、9月47.2)
●コンファレンスボード消費者信頼感指数
雇用
十分:27.8(26.9)
不十分:53.8(54.9)
困難:18.4(18.2)
6か月先
増加:15.8(16.6)
減少:27.8(25.7)
不変:56.4(57.7)
所得
増加:17.9(18.2)
減少:12.5(11.7)
不変:69.6(70.1)
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