70歳をすぎたら“やめていい”お金の使い道とは(イメージ)
人生七十古来稀なり、とは70歳=古稀の由来だが、いまやそれを迎えることは当然となりつつある。ただし、本格的な高齢者への仲間入りをするこの年齢を機に、これまでの生活に見切りをつけ「やめる」ことが、最後まで満足して生き尽くすために重要なカギを握るのだという。
定期購入サービスは不要
人生終盤戦を豊かに生きるために重要な節目となるのが70歳だ。シニア生活文化研究所代表理事の小谷みどり氏が指摘する。
「70歳は健康な80代、90代に向けてターニングポイントとなる時期。70代前半は海外旅行に行くぐらいの体力があっても75歳をすぎて気力がなくなってしまう人も多い。70歳をすぎたらお金や人間関係、健康面で身軽になっておくと、後々ラクになる」
まずはお金から見ていく。ファイナンシャルプランナーの丸山晴美氏によれば、保険は70代がやめ時だという。
「生命保険の死亡保障は多くの人に不要になります。70代は子供がすでに独立し、お金がかからなければ残さなくていい。また昨今の葬儀は家族葬が主流で、葬儀費用に数百万円を残すための死亡保障も不要です。100万円程度の現金を残せば葬式代などは足ります」
医療保険や火災保険も見直す。
「75歳で後期高齢者になれば医療費は原則1割負担、かつ高額療養費制度を使えば出費は抑えられます。年金を受け取っていれば入院費に困ることもなくなってくるので医療保険は解約してもいい。
一方、火災保険は部分的に見直すことが求められます。火災保険はかつて36年ごとの更新でその間は保険料も据え置きでしたが、2022年より5年での更新が義務になり保険料も高騰しています。個人賠償責任特約は維持して家財への補償額を減らすなど補償内容を見直して保険料を抑えることが重要です」(丸山氏)
