「現実的に無理な月利、ド派手な勝率は要らない」という(写真:イメージマート)
FX(外国為替証拠金取引)で成功する人はどのような資金管理を行っているのか。専業トレーダー・加藤ムネヒサ氏は、1回の損切を「トレード資金の2%」の金額以内に抑えるという「資金管理2%ルール」を採用。損切幅と利益幅を同じにすれば、トレード1回あたりの利益も2%になる。そのうえで、2勝1敗ペース(勝率65%)を目標とし、毎月のトレード目標回数20回で毎月の勝ち越し分が6勝(13勝7敗)×1回あたりの利益は2%=月利12%ペースになる。
“3年でFIREを目指す”想定で、加藤氏のトレードノウハウを紹介する『元手30万円からわずか3年でFIREを叶える爆益トレード 黄金のスキャルピングFX』(KADOKAWA)より一部抜粋・再構成して、FIRE実現までの現実的なシナリオを紹介する【全5回の第3回】。
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「月利12%ペース」でお金が増えていくとどうなるか、試算していきましょう。元手資金は、本のタイトルどおり「30万円」として、30万円を月利12%で増やしていくとどうなるか見ていきます。
スタートが30万円、これが1か月後に12%増えることになるので、1か月後の金額は33万6000円になりますね(図表13のa)。
月利12%ペースの試算
この要領で増やしていくと2か月後は、この33万6000円が、さらに12%増えた数字となり、37万6320円……と、どんどん増えていきます。“複利”で増えていくと、6か月後には「59万2147円」。元手が30万円なので、倍くらいになります。
月利12%、これは複利だと、半年で資金が倍増するペースということが分かりました。ということで、さらに半年後、つまり、スタート地点から1年後に関しては「116万円」(図表13のb)、元手資金の約4倍になります。
月利12%……というとあまりピンとこないかもしれませんが、1年間でかなり驚異的な増え方をしていることが分かります。これが複利の力です。
ここで、少し考えると「月利12%」をFXトレードで達成したことがある方は、意外に多いのではないかと思います。例えば、元手が10万円で、それが1か月トレードして11万2000円になっていた、くらいの増え方です。
どうでしょうか。これぐらいの増え方であれば、多くの方が経験されたことがあるのではないでしょうか? 何が言いたいかというと、月利12%は現実的ではない数字……では全くなく、誰もが達成できたことのある数字なのです。
ただ、FX経験者の方はご存じのとおり、この月利12%を“安定させる”ことが難しいのですが、そこに関しては、ゴールデン手法のテクニックをしっかりと学んで、継続練習していくことで、達成していきたい目標となりますね。
繰り返しになりますが、月利12%であれば、誰もが一度は達成したことがある身近な数字だと思っています。これがあまりにも難しい数字であると、最初から、3年でFIREを諦めてしまうかもしれませんが、「月利12%で良いんだな」となれば、現実的に無理な月利、ド派手な勝率は要らないわけですね。

