7月の参院選では国民民主党のコミュニケーション戦略を一手に引き受けていた伊藤孝惠・参院議員(右)
各業界に様々な人材を輩出し続ける異色の大企業・リクルート。参院議員の伊藤孝惠氏(国民民主党)も「元リク」女性の一人だ。「自分の守備範囲を軽やかに超えていく知識やひらめき」が「元リク」の強みであるとする伊藤氏には、政治家としての2つのチャレンジがあるという。1つは「政治と民間のキャリアが地続きになって行き来できる”リボルビングドア(回転ドア)”を日本に定着させること」。
その伊藤氏が掲げる「もう1つのチャレンジ」とは何か。『起業の天才! 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男』の著者でジャーナリストの大西康之氏が話を聞いた。【インタビュー・全3回の第2回】
――2つのチャレンジのもう1つというのは?
伊藤:主権者教育のアップデートです。
先日、学校内民主主義法案(※)を国会に提出しました。例えば、前髪は眉毛の上、下着は白など、大昔に制定され、見直しもされずに放置されてきた、いわゆる「ブラック校則」が全国にたくさんあります。合理性もなく、納得感もないのに、校則だから守れと言われ、違反したら罰せられる。そんな思春期を経て、18歳になったら急に、「あなたの1票で社会を変えられる」と言われても、身近なルールすら見直すことが許されてこなかった子どもたちはきっと、ただの綺麗ごととして聞くだけです。
【※/2025年3月18日に参議院に提出された学校教育法の一部を改正する議員立法。児童生徒や保護者が学校の規則(特に校則)に対して意見を述べる機会を保障し、それらの意見を学校運営に反映させることを目的とする。】
小さくてもいいから、成功体験が必要です。まずは身近な校則というルールに対して自分が意見を持ったら、それを言語化して、課題感を共有する仲間を作り、利害関係者の意見を調整しながら、ルールを変えていく体験をしてほしい。
ルールはつくることも、変えることも、簡単ではありません。しかし、それでも粘り強く動くこと、諦めずに動く人がいてはじめて、事態は僅かに進展していく、その“社会の変化の正体”を体感してもらうことこそが、真の主権者教育なのではないでしょうか。
私たち政治家は今まで、選挙権のある“有権者”にばかり話しかけてきました。しかし変化の主体は子ども達です。
この絵本も、そんな課題感から書きました。思い立って4時間で一気に書き上げました。
