株式投資の裾野が広がるのはいいことだが……(写真:イメージマート)
日経平均株価は2026年に入って5万4000円台の市場最高値をつけるなど、一時的に調整は入るものの依然として「かつてない高値圏」が続いている。この株高基調は投資家の間で歓迎ムードが高まっているように思えるが、決してそうとは言い切れない事情もあるようだ。
「買いたい銘柄の株価が上がりすぎて、買いたくても買えない」と嘆くのは、市場から見放されているような割安銘柄を発掘し、10億円超の資産を築いている兼業投資家の株億太郎さんだ。
「日経平均は4万円を切っても不思議ではないのに…」
「年明け以降、個人投資家はNISAの新たな投資枠で買いを入れている一方で、外国人投資家は売り越しが目立ちます。海外情勢を見ると、ベネズエラにグリーンランド、対中問題に、ロシアとウクライナ、イスラエル、そしてイランの問題、と地政学リスクが次々と出てきている。外国人投資家が売り越すのも当たり前で、そうした状況は普通なら“売り”のはず。日本の財政への懸念から円安に債券安も進んで、それも売り材料なはずだったのに、株高基調が続きました。
私は2026年の日経平均株価について、下が4万5000円、上が6万円超と想定していますが、これだけリスクが高まってくると、日経平均株価は4万円を切ってもいいくらいと思えます。それなのに最高値を更新しているわけです。
2025年の株高はAI・半導体関連が主導していましたが、いまや出遅れが目立っていた化学セクターなども軒並み上がってきています。もうここまでくると、私が買いたい銘柄も割高で買える水準ではなくなってきている。一方で、自分の保有銘柄もどんどん上がってはいますが、どこで売るべきか、利益の確定もできずに悶々としています」(以下、「」内コメントは株億さん)
なぜ、こんなにも上がってきたのか。きっかけは高市早苗首相が突如切り出した「衆院解散・総選挙」だという指摘も多いが、それだけではない。
【プロフィール】
株億太郎(かぶおく・たろう)/資産10億円超の個人投資家。株投資歴30年以上。東証上場の割安銘柄を中心に圏外の無名銘柄をマイニング。投資先の会社まで出向いたり、IRに電話もしたりするアクティブ投資家。配当重視、現物主義で利益積み上げ。資産評価50億円を目標にしている。
Xアカウント:@KabuokuTaro
取材・文/入江一
