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キャリア

「このチームは最高だ」と言いながら無茶振りしてくる上司に辟易…なぜ相手に煙たがられてしまうのか? コピーライターが解説する「伝え方メソッド」の落とし穴

「相手に嫌われない伝え方」で話したはずなのに…(イメージ)

「相手に嫌われない伝え方」で話したはずなのに…(イメージ)

 自分の思いや考えを上手に言う「技術」を意識し、相手に嫌われない伝え方をしているはずなのにうまくいかない……。そうした悩みを抱える人もいるだろう。「私の職場にも、そのメソッドを多用してくる上司が、かつていたことがあります」というのは言語化をテーマにした著書も多数あるコピーライターの荒木俊哉氏。

 その言い方の、どこに問題があるだろうのか。“モノの見かたと言語化のコツ”をまとめた荒木氏の新著『言語化は「ありきたりの言葉」でうまくいく。』より一部抜粋・再構成して、「伝え方メソッド」の落とし穴について解説する。

相手に伝わることが、言語化の本当の目的なのか?

「言語化」というキーワードが、ここ数年で急激に注目を集めるようになりました。仕事の会議中や友人との何気ない会話の中でも、「言語化」という単語が自然に使われるようになった気がします。

 それと同時に、「言いたいことがうまく言語化できないんだけど…」「私、言語化が苦手で…」という、言語化に対する悩みの声もよく耳にするようになりました。自分も、もっと言語化できるようになりたい。言語化が上手になれば、もっと自分の言いたいことが相手に伝わるのに…。そう考えている方も、きっと多いのではないでしょうか?

 そういう悩みに応えるために、私自身、20年近いコピーライターの経験を活かして、言語化をテーマにした本をこれまでいくつか執筆してきました。おかげさまで非常に多くの方に手に取っていただいてベストセラーとなり、たくさんのうれしい反響もいただくことができました。もちろん、私が書いてきた本以外にも、言語化をテーマにした本はたくさんあります。言語化ブームともいえるこの状況の中、その数は増える一方です。それらの本に目を通したり、言語化をテーマにしたWEB記事を拝見したり、私自身もたくさんのことを学ぶことができました。

 しかし、世の中で発信されている「自分の思いを自分の言葉で伝える素晴らしさ」や「自分の言葉で言語化する具体的な技術やメソッド」を目にするたび、心の中で何ともいえない違和感が少しずつ生まれてきました。自分の思いが伝わるようになることが、まるで言語化力を身につける最大の目的のように多くの場所で語られているからです。

 でも、本当にそうでしょうか? いくら自分の思いを伝えたところで、それがどう受け取られるか、結局は相手次第です。たとえば、あなたが日頃から「どう言えば伝えたいことが伝わるか?」「どう表現すれば自分の考えをわかってもらえるか?」という点をいつも意識して発言していたとします。しかし、そもそも相手から「この人の言うことは、毎回ズレてるな…」とか「この人は、なんでいつも否定的なことしか言わないんだろう…」と思われてしまっては、何の意味もありません。下手をすると、あなたが自分の思いや意見を言語化して発言するたびに、あなたに対するマイナスのイメージが膨らんでしまう恐れさえあるのです。

 こういう話をすると「いやいや、そうやって相手から嫌がられないために、上手に伝える言語化の技術やメソッドを学んで、相手の心を動かそうとするんじゃないですか?」と思われる方もいるでしょう。

 実際、相手に嫌われない伝え方の技術やメソッドは世の中でたくさん語られています。伝え方をテーマにした本も数えきれないほど出版されています。

次のページ:伝え方のメソッドはおさえていても周囲から煙たがられる上司
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