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家計
金利上昇時代の住宅ローン
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【住宅ローン金利「固定と変動」損得逆転の分岐点をシミュレーション】“金利のある世界”で自身の借り入れをどう考えるべきか? モゲチェック・塩澤崇氏がポイントを明快解説

「変動」は今年6月時点でメガバンク平均1.08%に上昇(MFS塩澤崇氏提供)

「変動」は今年6月時点でメガバンク平均1.08%に上昇(MFS塩澤崇氏提供)

“金利のある世界”が帰ってきた。日本銀行は6月の金融政策決定会合で政策金利を0.75%から1.0%に引き上げることを決め、政策金利は1995年以来31年ぶりの高水準となった。これにより、国民生活に大きく影響するのが住宅ローン金利の引き上げだ。2025年3月にメガバンク平均で0.4%だった変動金利は2026年6月に同1.08%に上昇し、今後も日銀の利上げが続けば、住宅ローン契約者の8割とも言われる変動ユーザーの返済額がさらに増えることになる。

 この先、住宅ローン金利はどんなペースでどこまで上がるのか。これから住宅ローンを組む人、すでに組んでいる人はどう備えればいいのか。住宅ローン比較診断サービス「モゲチェック」を運営するMFS取締役CMOの塩澤崇氏に聞いた。

日銀の利上げが続くのは「2027年度末までの可能性」と予想

 憧れのマイホーム購入時、変動金利の住宅ローンを契約した(する)場合に大きなインパクトを与えるのが日銀の政策金利の動きだ。住宅ローン金利は定期的に金利が見直される変動金利と、返済完了まで金利が一定の固定金利に大きく分かれ、変動金利は日銀の政策金利と連動する。

 塩澤氏は政策金利の今後の見通しとして、「2027年度末までに1.5〜2.0%前後まで上がるのではないか」と予想する。

「6月16日に行なわれた金融政策決定会合後の発表文で、日銀は2026年度後半から2027年度にかけて基調的な物価上昇率が日銀の物価目標と整合的になるとの見通しを示しました。また、利上げに慎重な姿勢を示す高市政権は、日銀政策委員を金融緩和に重きを置くリフレ派の委員に置き換える任命を逐次進めており、2028年4月には正副総裁の執行部を含む、9名の政策委員のうちの過半数がリフレ派になると考えられます。

 以上の点から、利上げは2027年度末に収束するシナリオが考えられるでしょう。半年に1度0.25%ずつ引き上げるとして、2027年に1.5%まで上がると考えられます。もちろん円安が止まらなくて日銀が利上げのペースアップに追い込まれる可能性もあり、その場合は2%前後まで上がると予想します」(塩澤氏・以下同)

住宅ローンの変動金利はどこまで上がるか

 6月末の講演で日銀の田村直樹審議委員が“数か月に一度のペースで0.25%の利上げを行ない、政策金利を2.0%まで高めるべき”との考えを示したことの影響も考慮する必要がある。

「田村審議委員は金融引き締めに賛成のタカ派なので、中立的な利上げシナリオは2.0%より低い数値が日銀政策委員のコンセンサスになるでしょう。政策金利と住宅ローンの変動金利はフルスライドで連動するので、現在1%程度の変動金利は今より0.5〜1%ほど上がると想定するのが合理的です」

 住宅ローンは、固定金利より借り入れ当初の金利が低い変動金利を国民の約8割が選ぶとされるが、政策金利の引き上げにより「変動vs固定」論争はどう変わるのか。

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【プロフィール】
塩澤崇(しおざわ・たかし)/2006年、東京大学大学院修了。2006年、モルガン・スタンレー証券にて住宅ローン証券化ビジネスを推進。2009年、ボストン・コンサルティング・グループ入社。金融機関向けの戦略コンサルティングに従事。2015年9月よりMFS取締役COOとして住宅ローン比較診断サービス「モゲチェック」を運営。金融機関提携・オペレーション・事業提携・広報を管掌。2024年10月、MFS取締役CMO。著書に『金利が上がっても、住宅ローンは「変動」で借りなさい』(ダイヤモンド社)がある。

取材・文/池田道大(フリーライター)

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