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住まい・不動産

住宅ローン金利上昇局面で把握しておきたい、返済額が据え置きになる変動金利の「5年ルール」と金利の「優遇幅」の仕組み

加入している住宅ローンの仕組みをきちんと把握することが大切(イメージ)

加入している住宅ローンの仕組みをきちんと把握することが大切(イメージ)

 日銀の利上げを受けて、住宅ローンの金利が上昇している。3大メガバンクをはじめとする大手銀行5行は、4月1日に変動型住宅ローン金利を0.25%引き上げた。金利上昇の局面でどのように資産防衛を考えればいいのか。

「まずは変動金利のルールと自分の住宅ローンの内容をしっかりと把握しましょう」

 こう語るのはファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢氏。知っておきたいのは、7月に変動金利が適用されても「5年ルール」があるため、月々の返済額がいきなり増えるわけではないことだ。

「5年ルールとは、住宅ローンの変動金利が上昇しても、返済額は5年間据え置きになるというルールです。さらに6年目に返済額が増えても、それまでの返済額の125%以上にはならない『125%ルール』もあります。つまり、毎月の返済額が10万円だったら5年間はそのまま変わらず、6年目以降も最大12万5000円となります」(風呂内氏)

 5年ルールは返済開始から5年ごとの区切りなので、例えば現在返済開始から21年目の人の場合、月々の支払いが増えるのは26年目からになる。ただし、5年間は“あくまで据え置き期間”であることに注意したい。住宅ローン比較診断サービス「モゲチェック」を運営するMFS取締役で住宅ローンアナリストの塩澤崇氏が語る。

「5年ルールで毎月の支払い額が変わらなくても、金利が増えた分の支払い義務は消えません。支払い額は同じでも、内訳で元金部分と利息部分のバランスが変わるのです。つまり、利息分が増えて元金の償却スピードが遅くなるということ。借金の元金部分が減りづらくなるため、住宅ローンの総返済額は増えることになります。また、これらのルールを採用していない金融機関もあるので、事前に自分のローン内容を確認しておきましょう」

次のページ:優遇幅は最初にローンを組む際の審査時に決定

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