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FiscoNews

【注目トピックス 日本株】イチネンHD Research Memo(3):2026年3月期は6.3%の営業増益、23期連続の営業増益

*12:03JST イチネンHD Research Memo(3):2026年3月期は6.3%の営業増益、23期連続の営業増益
■イチネンホールディングス<9619>の業績動向

1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の業績は、売上高が162,254百万円(前期比4.7%増)、営業利益が10,926百万円(同6.3%増)、経常利益が10,998百万円(同6.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が7,652百万円(同14.9%増)となった。親会社株主に帰属する当期純利益の伸び率が高いのは、特別利益として投資有価証券売却益819百万円(前期は199百万円)を計上したことによる。

(1) 自動車リース関連事業
自動車リース関連事業のセグメント売上高は64,135百万円(前期比4.5%増)、セグメント利益は6,769百万円(同3.4%増)となった。リースは契約台数が順調に推移したことに加え、リース満了車処分の販売単価が上昇したことにより利益が増加した。

リース事業では、比較的競合の少ない地方市場及び中小企業への拡販、既存顧客への取引深耕を積極的に進めた結果、契約数は順調に拡大し期末の契約台数は97,460台(前期末比1,343台増)、リース契約高は48,495百万円(前期比5.6%増)、リース未経過契約残高は104,978百万円(前期末比6.7%増)となった。

自動車メンテナンス受託では、メンテナンス受託契約台数は77,981台(前期末比1,994台増)となった。メンテナンス受託契約高は6,997百万円(前期比4.6%増)、メンテナンス未経過契約残高は10,395百万円(同17.1%増)となった。

燃料販売では、低燃費車の普及により全体の需要は減少傾向にあるが、燃料給油カードの発券枚数が252,437枚(前期末比4,448枚増)となり、既存顧客へのサービス向上並びに新規顧客の獲得に注力したことで販売数量は増加した。また仕入価格が安定したことで、利益は順調に推移した。車両販売では、販売単価が上昇したことから、売上高・利益ともに増加した。車体修理管理サービスの売上台数は8,744台(前期比96台増)となり、売上高も1,472百万円(同11.7%増)と増加した。

(2) ケミカル事業
ケミカル事業のセグメント売上高は12,082百万円(前期比1.9%増)、セグメント利益は1,061百万円(同25.2%増)となった。自動車整備工場向けケミカル製品、機械工具商向けケミカル製品、工業薬品関連の燃料添加剤及び船舶用燃料添加剤の販売は順調に推移したが、一般消費者向けケミカル製品の販売は減少した。販売増加に加えて原材料価格等の上昇を踏まえた価格改定等の収益改善策により利益は増加した。

(3) パーキング事業
パーキング事業のセグメント売上高は8,169百万円(前期比3.3%増)となり、セグメント利益は1,436百万円(同13.5%増)となった。新規駐車場の開発が順調に進み、駐車場管理件数は2,001件(前期末比69件増)、管理台数は37,713台(同788台増)となり、既存駐車場の継続的な収益改善活動(駐車料金の見直しや賃料交渉など)の効果もあり、売上高・利益ともに増加した。

(4) 機械工具販売事業
機械工具販売事業のセグメント売上高は38,019百万円(前期比5.4%増)、セグメント利益251百万円(前期は141百万円の損失)となった。自動車部品、産業資材、空調工具、計測工具、産業機械部品の販売は順調に推移したが、DIY用品等の販売は減少した。

(5) 合成樹脂事業
合成樹脂事業のセグメント売上高は19,029百万円(前期比0.0%増)、セグメント損失170百万円(前期は336百万円の利益)となった。半導体実装装置メーカー等へのセラミックヒーターの販売は順調に推移したが、遊技機メーカーへの合成樹脂製品の販売は前期に大口の受注を獲得した反動により大幅に減少し、収益も悪化した。

(6) 農業関連事業
農業関連事業のセグメント売上高は19,635百万円(前期比11.7%増)、セグメント利益は1,453百万円(同24.3%増)となった。既存農場における農作物の販売数量は増加したが販売単価は下落し、農産品事業は低迷した。一方で、肥料製品の販売が順調に推移したことに加え、肥料の販売単価が上昇した影響により利益は増加した。

(7) その他事業
その他事業のセグメント売上高は2,358百万円(前期比9.5%増)、セグメント利益は100百万円(同57.7%減)となった。日石硝子工業の業績寄与などで売上高は増加したが、高採算品の売上が減少したことから、利益は減少した。

自己資本比率は33.8%と、目標の40.0%に近づく

2. 財務状況とキャッシュ・フロー
2026年3月期末の流動資産は97,826百万円となり、前期末比911百万円増加した。主に現金及び預金の増加1,482百万円、受取手形、売掛金及び契約資産(電子記録債権含む)の増加22百万円、リース債権及びリース投資資産の増加2,455百万円、商品及び製品の減少452百万円などによる。

固定資産は113,690百万円(前期末比5,313百万円増)となった。主に有形固定資産の増加4,361百万円(うち賃貸資産の増加1,695百万円)、無形固定資産の減少251百万円、投資その他の資産の増加1,204百万円(うち投資有価証券の増加761百万円)などによる。以上から、期末の資産合計は211,603百万円となり、前期末比で6,232百万円増加した。

流動負債は67,884百万円となり前期末比で10,377百万円増となった。主に支払手形及び買掛金(電子記録債務含む)の増加502百万円、短期借入金等(コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、1年内返済予定の長期借入金を含む)の増加9,155百万円などによる。固定負債は同10,894百万円減の71,574百万円となった。主に社債の減少7,200百万円、長期借入金の減少3,706百万円による。この結果、負債合計は139,458百万円となり前期末比で517百万円減少した。純資産合計は72,145百万円となり前期末に比べて6,749百万円増加した。要因としては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加5,072百万円、その他有価証券評価差額金の増加371百万円等による。この結果、期末の自己資本比率は33.8%(前期末は31.5%)となり、目標の40.0%に近づきつつある。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは9,451百万円の収入となり、主な収入は税金等調整前当期純利益の計上11,595百万円、減価償却費19,102百万円、主な支出はリース債権及びリース投資資産の純増3,286百万円、賃貸資産の純増18,013百万円などであった。投資活動によるキャッシュ・フローは4,449百万円の支出であったが、主に有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出4,876百万円、投資有価証券の売却による収入1,033百万円などによる。財務活動によるキャッシュ・フローは3,685百万円の支出となったが、主な支出は長短借入金等の純支出1,789百万円、配当金の支払い1,771百万円などであった。この結果、2026年3月期中に現金及び現金同等物は1,472百万円増加し、期末残高は10,635百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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