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FiscoNews

【注目トピックス 日本株】さくらKCS Research Memo(7):新中期経営計画では100億円規模の投資により企業価値向上とPBR改善へ

*12:07JST さくらKCS Research Memo(7):新中期経営計画では100億円規模の投資により企業価値向上とPBR改善へ
■中期経営計画

1. 新中期経営計画の概要
前述のとおり、前中期経営計画期間中に金融・公共・産業の各分野でビジネス拡大と価格適正化が進み、収益力が改善した。その結果、最終年度である2026年3月期は、売上高を除く主要な財務目標をおおむね達成した。収益改善に伴ってROEも2023年3月期の4.3%から6.0%へ上昇し、株主資本コストを上回る水準まで向上した。ただし、さくらケーシーエス<4761>が将来の目標とする8.0%には届いておらず、情報・通信業の平均も下回っている。また、PBRも1.0倍を下回る水準にあることから、同社は中長期的な企業価値の向上を今後の重要な経営課題として改めて認識した。

こうした課題認識を踏まえ、同社は「2035年にめざす姿」として、社会や顧客ビジネスの発展に貢献する高付加価値ソリューションを提供し、高い収益力と企業価値の向上を通じて、ステークホルダーから揺るぎない信頼を獲得することを掲げている。2032年3月期のROE8.0%の達成を目安として、100億円規模の積極的な成長投資を行い、さらなる収益力の拡大を図るとともに、より株価水準を意識した経営を行うことで企業価値を向上させ、2029年3月期にPBR1.0倍以上の実現を目指す。

今後は、高収益が期待できるソリューションビジネスやセキュリティ・デジタル基盤ビジネスの拡大により利益率の向上を図る。また、DOEを軸とした株主還元の強化や政策保有株式の縮減を進めることで資本効率を改善し、ROE向上とPBR改善につなげる考えである。

今回策定した新中期経営計画「中期経営計画2026-2028」は、「2035年にめざす姿」の実現に向け、AI利活用によるビジネスモデル変革を前提に、事業ポートフォリオの変革と人的資本経営の進化に挑む最初の重要な期間と位置付けられている。具体的には、事業戦略、人材戦略、投資・財務戦略、AX戦略の4つの基本戦略とサステナビリティ基本方針を軸に、収益力拡大と企業価値向上を推進する。

同社では、経営環境は不確実な状況が続くものの、セグメント別に見たIT投資需要は堅調に推移する前提としている。金融関連部門ではSMBCグループ向け情報化投資案件が当面継続するほか、公共関連部門では自治体情報システムの標準化案件が2028年まで継続する。産業関連部門でもSAPのS/4HANA移行、サイバーセキュリティ対策、DX推進などによりIT投資需要は堅調に推移すると見ている。

これらを踏まえて、新中期経営計画最終年度の2029年3月期には、売上高280.0億円、営業利益19.0億円、営業利益率6.8%、ROE6.4%、DOE3.5〜4.0%の達成を経営目標として掲げている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)

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