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【注目トピックス 日本株】ADワークスグループ Research Memo(2):収益不動産販売事業が主力、新規事業の育成にも着手

*11:02JST ADワークスグループ Research Memo(2):収益不動産販売事業が主力、新規事業の育成にも着手
■事業概要

(1) 事業内容
ADワークスグループ<2982>の事業セグメントは収益不動産販売事業、ストック型フィービジネスの2つのセグメントで区分されており、売上高、営業利益ともに収益不動産販売事業が大半を占めている。

収益不動産販売事業は、中古賃貸マンションやオフィス、商業ビル等を仕入れ、法的・物的コンディションを整えたうえで、リノベーションなどのバリューアップを施してから販売する事業である。仕入物件の主な対象エリアは中古マンションやオフィス等の賃貸需要が旺盛な大都市圏だ。1棟当たり10億円~50億円程度の中小規模のマンションやオフィスビルを仕入れ、バリューアップ後に事業法人や個人富裕層等に販売している。こうした物件は入居率が高く賃料収入が安定しているうえ、価格の下落リスクも比較的低いため、投資運用対象として適している。最近では商業ビルやホテルを仕入れる機会も増え、取り扱う物件も多様化・大型化する傾向にあるほか、京阪神や福岡など西日本エリアへの展開も強化している。

多様な投資ニーズに対応するため、2018年からは不動産小口化商品「ARISTO」シリーズ、2025年からオフィス区分商品「ARISTO PLUS」シリーズの販売を開始し、顧客層の拡大に努めている。不動産小口化商品は、好立地の優良不動産(オフィスビル、商業ビル、レジデンス等)を最低出資金額500万円(1口100万円)から販売する不動産特定共同事業法に基づく不動産投資商品で、投資家は出資割合に応じて対象不動産を共同所有し、管理運営は同社が行う。一方、オフィス区分商品は賃貸ニーズの高い大都市圏の中小オフィスビルを仕入れ、敷地利用権付きの区分建物として独立した所有権に分割し、1フロアごとに1億~3億円の価格で投資家に販売する商品になる。投資家は区分所有権を持つことができ、管理運営は同社が行う。オフィス区分商品は、一般的な不動産と同様に購入時に借り入れができるためレバレッジを利かせた不動産投資が可能なほか、不動産小口化商品のように運用期間の定めがないため、長期保有できる点が特徴である。このため、法人が自社利用を目的に購入するケースもある。販売チャネルは不動産小口化商品で構築した500社以上の提携金融機関並びに会計事務所等のネットワークを活用できるほか、不動産販売仲介会社もチャネルの1つである。投資運用利回りは、不動産小口化商品とほぼ同水準の3%前後を目安に商品設計している。

海外では米国ロサンゼルス市内の物件を対象に収益不動産販売事業を行ってきたが、市場環境の変化により事業戦略の見直しを進めている。

一方、ストック型フィービジネスは、収益不動産を売却するまでに得られる賃料収入のほか、同社が不動産小口化商品やオフィス区分商品として売却した物件に関する管理運営(建物の維持・管理受託、賃料・管理料徴収、テナント誘致等)に係る報酬、既存顧客への売買サポート手数料等で構成されている。同セグメントの利益の大半は賃料収入で、収益不動産残高が積み上がれば連動して増えるため、同社にとって安定収益源となっている。

そのほか、新規事業として立ち上げた系統用蓄電所事業や不動産クラウドファンディング事業などがある。系統用蓄電所事業とは、電力ネットワーク(発電所や送電線、変電所、配電設備等の電力系統)や太陽光発電等の再生可能エネルギー発電所などと接続して、日中の割安な時間帯に電力を蓄電池に充電し(仕入)、電力価格が上昇しやすい時間帯に電力市場(JEPX)に販売することで得る運用収益(仕入販売価格差)をはじめとして需給調整市場や容量市場など複数の電力市場における運用収益を安定収益源とするほか、蓄電所を外部投資家へ売却する際に発生する売却収益や、開発支援フィー収益、アセットマネジメントフィー収益などを獲得するビジネスモデルである。同社では設備投資額で1件当たり7億〜8億円と比較的小規模の蓄電所を開発する予定だ。

不動産クラウドファンディング事業は、事業開始に必要な許認可を2026年8月に取得し、同年9月にサービスを開始した。まずは良質な収益不動産を厳選して商品化し、幅広い投資家から出資金(1万円〜)を募集し、各種フィー収入のほか償還時に発生する物件売却益を獲得するビジネスモデルで開始する。2028年以降は不動産特定共同事業法の第3号及び第4号事業者としての許認可を取得し、特別目的会社(SPC)を設立して運営することにしている。同社にとっては、投資商品をオフバランス化して事業(ノンアセットビジネス)を展開できるため、資産効率の向上につながるメリットがある。

(2) グループ会社
2026年6月末時点の連結子会社は、国内4社、米国5社の体制となっている。主な子会社として国内では収益不動産の取得や商品企画・販売、不動産小口化商品販売、オフィス区分販売、及びPM業務等を展開する(株)エー・ディー・ワークスを中核事業会社とし、CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)事業を展開する(株)エンジェル・トーチやホテル運営事業を行う(株)ADWアセットマネジメントがある。また、米国では収益不動産管理事業や不動産開発販売事業を行う子会社及びそれらを統括する事業統括会社がある。連結従業員数は279名で、前期末比24名の増加となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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