また、自然に囲まれた地域に住んでいても、生活コストが劇的に落ちるわけではありません。確かに住居費は安いケースが多いですが、そのぶん車で移動するためのガソリン代や暖房費など増えるコストもあります。収入面では、地方で転職すると都会より下がることがほとんどです。実際、私の住む地域では、女性の正社員・フルタイムでの働き方はまだ少数です。
うまく田舎暮らしができている方は、そのデメリットも含めて受け入れようという方が多いと思います。一般的には、都会から地方に初めて移住する方は、ある程度利便性のある地域に住まないと続かないのでは、と感じています。
20時まで仕事したら「働きすぎた」
では、都会でもなくまったくの田舎でもない、地方の市街地に住むメリットはあるでしょうか。私は十分あると思います。
市街地とはいえ、少し先を見ると緑に囲まれ、高い建物が少ないので空も広く見えます。自然がすぐ近くにあるのです。東京に住んでいたら遠方に旅行した時だけに感じられる開放感を、当たり前のように感じることができます。趣味も温泉・日本酒など自然や地域の特産品を楽しむ方向で増えました。
家も広く、一戸建てが当たり前です。ペットを飼ったり、趣味のための空間を作ったりすることもできます。子育てするにも待機児童問題はなく、高校までは公立と、ある程度ルートが決まっているので周りと比べて環境の良し悪しが進路に大きく影響しないように思います。さほど不便は感じません。