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「結局、女が家事・育児する前提ですか?」 働く既婚女性たちがイラッとした一言

働く既婚女性たちの言葉から日本社会のジェンダーギャップが垣間見える(イメージ)

働く既婚女性たちの言葉から日本社会のジェンダーギャップが垣間見える(イメージ)

 女性が社会に進出するようになっても、「主に家事・育児を担うのは女性」という固定観念は根強く残っている。夜遅くまでの仕事、早期の産後復帰、飲み会への参加といったシーンで、男性なら言われないことでも、女性というだけで周囲の人たちに“家庭を心配”されることがあるようだ。働く既婚女性たちが痛感した“バイアス”とはいかなるものなのか。「面倒なことを言われた」女性たちに、話を聞いた。

産後に早期職場復帰すると「お子さん小さいのにかわいそう」

「20代で結婚しました。40代になり、もう結婚しているかどうかを聞かれることもなくなりましたが、当初はあれこれ言われるのが面倒すぎましたね。それがイヤで結婚指輪も着けなくなり、今も外したままです」

 そう振り返るのは、金融機関に勤務する40代女性・Aさんだ。産後3か月で仕事に復帰した当時、職場の上司や同僚らから決まって言われる言葉があった。「子供がかわいそう」だ。

「『もっと休んでいたらいいのに。子供がいちばんかわいい時期に一緒にいないのは、もったいない』『お子さん小さいのに、遅くまで帰らないのはかわいそう』は、鉄板でしたね。とにかく子供がかわいそう、という文脈でした」(Aさん)

 Aさんは働くのが好きで、自営業の夫よりも年収が高かった。夫婦の話し合いで、子供が小さいうちの日常的なお世話は夫、家事や育児は分担制にした。しかし、Aさんは「特に子供が小さいうちは、母親が一緒にいた方がいいという“神話”があるんですよね」と話す。

 では、こうした言葉に対して、Aさんはどう返していたのか。

「育児は夫がやっている、と普通に答えてもいいんですが、面倒な時には『うちは働かないと経済的に厳しいから』ということにしていました。私は仕事が好きで、社会と接していることを実感できるほうが、メンタルが安定するんです。別に育児放棄をしているわけではありませんし、家庭のなかでバランスをとっているだけ。でも、同じ“小さい子持ち”でも、男性は言われませんよね」(Aさん)

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