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【ドル円週間見通し】長期金利が低下すればドル売りに振れやすいか

今週のドル円はどう動く?

今週のドル円はどう動く?

 投資情報会社・フィスコが3月27日~3月31日のドル円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル円は下げ渋りか。米連邦準備制度理事会(FRB)はタカ派的な姿勢をやや弱め、長期金利が低下すればドル売りに振れやすい。ただ、金融システム不安は根強く、安全逃避(リスクオフ)のドル買いが強まる可能性は残されている。FRBは21-22日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、0.25ポイントの利上げを決定したが、シリコンバレー銀行の破たんをきっかけとした金融機関の経営破たんを受け、パウエル議長は利上げ休止を検討したと会合後の記者会見で明らかにした。また、同時に発表されたドットチャートからターミナルレート(利上げの最終地点)は据え置かれたが、2024年の見通しについてはやや引き上げられ、金融引き締め長期化が示された。それにより、景気減速への懸念が強まるだろう。

 直近のFOMCの政策内容への評価が定まらないなか、外為市場はFRBの方針はタカ派寄りではないと受け止めており、米金利安・ドル安の要因になりやすい。今週発表の個人消費支出(PCEコアデフレーター)で伸びが市場予想を下回った場合、ドル売り要因になりそうだ。一方、イエレン財務長官は預金者保護の措置をさらに大きく拡大することには否定的で、預金者保護の観点から先行き不透明感は深まる可能性があろう。UBSによるクレディ・スイス買収も金融危機への警戒は根強く、リスクオフのドル買いは継続しよう。

【米・3月消費者信頼感指数】(28日発表予定)
 28日発表の米3月消費者信頼感指数は101.5と2月の102.9を下回る見通し。金融引き締め長期化が見込まれるなか景気への影響が懸念され、低調な内容はドル売り要因になりやすい。

【米・2月PCEコア価格指数】(31日発表予定)
 31日発表の米2月個人消費支出(PCEコアデフレーター)は前年比+4.7%と、前回の前年比+4.7%と同水準の伸び率となる見通し。ただ、市場予想を下回り、インフレ鎮静化の観測が強まればドル売りに振れやすい展開に。

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