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「聞き役に徹してはいけない」「職場の飲み会は必要ない」…現役キャバクラ店長のマネジメント術

 仕事にモチベーションを持ち込んでしまうと売上が安定しません。なぜ気分で仕事をしてしまうのかというと、目標を意識していないからです。場面に合った小さな目標を設定してあげれば、無理なく動けるようになります。

 やってはいけないのは、ひたすら聞き役に徹してしまうこと。30分、1時間とキャバ嬢の愚痴に付き合う黒服もいますが、それはただ振り回されているだけです。この時間にも時給は発生しているのですから、店の経営という観点では無駄以外の何物でもありません。

 昨今の風潮として、「部下の悩みを解決してあげるのが上司の役目」「じっくりと耳を傾けるのが仕事」と考える人が多いようですが、私はそうは思いません。私の仕事はあくまでも数字を上げることです。話を聞くだけの、キャバ嬢を甘やかす管理職にならないように気を付けています。

ほどよい緊張感が必要

 最近の若い世代は、プライベートな時間に仕事の関係者と関わることを避ける傾向にあり、職場の飲み会なども乗り気でないことが多いようです。

 私も職場の飲み会には否定的です。当店では、従業員同士の飲み会は年に1回のみです。普通の会社と比べると少ないかもしれません。店内の風通しをよくするために最低限の頻度で行っていますが、私はなくしてもいいと思っています。

 理由は前項と同じで、職場はあくまでも仕事をする場所であるとの意識を持ってほしいからです。私たちは売上という共通の目標に向かうために手を組んだチームです。プライベートでことさらに仲良くなる必要はありません。

 実際問題、キャバ嬢たちがなあなあに馴れ合うお店は客入りが少なく、ほどよい緊張感があるお店ほど賑わう傾向にあります。キャバ嬢同士の連絡先交換を禁じているお店もあるほどです。当店はそこまでしていませんが、勤務中の私語は禁止しています。

 また、基本的に営業後にキャバ嬢同士でご飯を食べに行くことも遠慮してもらっています。ただし両者の売上に明確な差がある場合、ある程度、仲良くなるのは構いません。売れている子が、あまり売れていない子の悩みを聞いてあげたりアドバイスをしたりと、ケアしてくれることがあるからです。こういう関係性は仕事にもプラスに働きます。

 よくないのは、売れていないキャバ嬢同士で仲良くなることです。彼女たちが食事に行くと、愚痴の言い合いが始まってしまいます。不満が不満を呼び士気は低下し、雰囲気は悪化。お店にとってマイナスしかありません。

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