吉田みく「誰にだって言い分があります」

客足が減った「夜の街」で収入を維持するキャバ嬢たちの適応力

コロナ禍で客数や出勤日が減少。その収入は…?(イメージ)

コロナ禍で客数や出勤日が減少。その収入は…?(イメージ)

 五輪開幕を目前にした東京や全国の事前キャンプ地には、世界中から各国選手や関係者が続々と来日している。開催地を泡で包むように選手や関係者らを隔離し、外部と接触させない“バブル方式”で開催するとはいえ、「バブルに穴が空き感染が拡大するのでは」との懸念は消えていない。そうしたなか、東京、沖縄では新型コロナ緊急事態宣言が発令・延長されている。時短営業や酒類の提供中止を要請された飲食店の関係者たちは、現状をどう凌いでいるのか。都内で“夜の仕事”に従事する20代の男女に、フリーライターの吉田みく氏が話を聞いた。

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 新型コロナウイルス感染再拡大の影響により、東京では7月12日から8月22日まで4度目となる緊急事態宣言が発令されている。政府は再び、酒類を提供する飲食店に休業を要請しているが、何度も繰り返される緊急事態宣言に“慣れ”を感じている人も少なくないようだ。

 距離の近い接客となるキャバクラやホストクラブなどの夜の仕事にも、大きな影響を及ぼしている。来店する客の数が減ったことで、従業員たちの出勤日数が調整されたり、資金的な余力のない店は閉店せざるを得ない状況に追い込まれているようだ。

 都内在住の接客業、浅野久美さん(仮名・24歳)は、新型コロナウイルスの感染拡大以降、来店する客層が大きく変化したと話していた。現在は新宿・歌舞伎町のキャバクラで働いており、勤務歴は4年目になる。

「コロナの影響で、新規客がガクンと減りました。今は、私のSNSアカウントを見て足を運んでくださるお客様が中心です。会社などの接待利用もほとんどなく、賑わうはずの週末も暇。1度目の緊急事態宣言が発令されたあたりから出勤調整対象となってしまい、週3日、1日あたり3時間程度しか働くことが出来なくなりました」(浅野さん)

 新規客獲得のために、休日はSNSへの投稿に力を入れているという浅野さん。地道な努力の甲斐もあり、現在のフォロワー数は1万人を超えているそうだ。人気が出てきたことによりPR案件の声掛けも増え、今では貴重な収入源の一つだという。

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