家計

原田ひ香さんが語る「3000円との向き合い方」 使い道に選択肢あるが油断するとすぐ使い切ってしまう絶妙な金額

ベストセラー『三千円の使いかた』の著者、原田ひ香さん(本人提供)

ベストセラー『三千円の使いかた』の著者、原田ひ香さん(本人提供)

「あと5万円あれば贅沢できるのに」「もう100万円は貯めたいなあ」……そう思うなら、必死に切り詰めて節約するのはやめて、むしろ「何にお金を使うか」を考えてみよう。人生の幸せは「月3000円」の使い方で決まるのだから。

 長かったコロナ禍もようやく終息ムード。今年の夏こそ、旅行や外食を思う存分楽しめる! と思った矢先、6月からの電気代の値上げで、浮かれた気分も急激な引き締めモードに……。物価高が続いている昨今、「お金」の不安はますます大きくなるばかりだ。

 だが、お金をただ貯め込んでいても、幸せになることも、安心することもできない。私たちは「貯め方」よりもむしろ「使い方」を学ぶべきなのだ。

“やっぱり1000万円貯めたい”という大きな目標

 たとえ少しのお金でも、使い方次第で人生の“幸福度”は格段に変わる。2018年に刊行され、2021年に文庫化された『三千円の使いかた』は、累計90万部を超える大ヒットを記録し、今年1月にはフジテレビ系でドラマ化もされた。

 ひとり暮らしを始めた20代の会社員・御厨美帆を主人公に、専業主婦で30代の姉の真帆、そしてその50代の母と70代の祖母、4人の女性がお金と人生の悩みに向き合うストーリーは、多くの女性の共感を集めている。

 著者である小説家の原田ひ香さんは、20代、30代、50代、70代の女性を登場人物にした理由について「女性はライフステージごとに使うお金、節約するお金の種類が違うことから、節約を中心とした家族の物語を描こうと思った」と語る。そこには、原田さん自身の体験が投影されているという。

「私自身、20代の頃こそきっちり家計簿をつけていましたが、数万円の靴を買ったり、ムダ遣いしてしまったこともありました。いまは食費と日用品は現金管理。食費は夫婦で月2万円と決めて、月に一度銀行で千円札20枚をおろしたら、1週間分ごとに袋に小分けにして使っています。こうすれば細かく家計簿をつける必要がなく、使いすぎも防止できる。家計簿アプリも使っています。私自身が、お金の使い方や節約に迷いながら生きる当事者なのです」(原田さん・以下同)

関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。