森口亮「まるわかり市況分析」

【日本株を上回る上昇】ナスダックは2023年後半も強いのか 3つのアノマリーから分析

【3】強い景気とクリスマスラリー

 市場では、いまだにFRB(連邦準備制度理事会)によるさらなる利上げの懸念があり、上値が抑えられているという見方があります。しかし、経済が強い状態を保っている限り、株式市場は利上げへの懸念を乗り越えることができます。そのため、FRBメンバーたちは引き続き利上げの可能性を見極めているのです。

 この強い景気が本物だとするならば、「クリスマスラリー」というアノマリーが注目されます。米国の「クリスマス商戦」は、日本の比ではありません。小売業の売上の20%から30%がクリスマスシーズンに集中すると言われています。消費者の支出が増えるため、小売業や消費関連のセクターには良い影響が及ぶ可能性があります。ナスダックといえばハイテク株というイメージを抱きがちですが、AppleやMicrosoft、Amazonなどが展開するクリスマス商戦も重要です。

 こういった3つのアノマリーも踏まえて、現在の株式市場の中では、年後半も強い展開を予想している市場関係者が多いように感じています。ですから私自身も、株式市場は年末までの間に調整を挟みながら上昇していく展開がメインストーリーになると、現段階では考えています。このストーリーが崩れなければ、積極的な押し目買いを検討するのも有力な選択肢となりそうです。

【プロフィール】
森口亮(もりぐち・まこと)/個人投資家、投資系YouTuber。1983年、埼玉県生まれ。元美容師。「Excelで決算数値を管理して、有望な成長株を中・長期的に狙う」という手法で資産を10倍に。その後も着実に資産を増やしている。著書に『1日5分の分析から月13万円を稼ぐExcel株投資』(KADOKAWA)がある。YouTube「毎日チャート分析ちゃんねる」やnote(https://note.com/morip)を日々更新中。

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