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慶応高校野球部を支えるOB組織「日吉倶楽部」の資金力 クラブハウスは3階建て、応援団の宿泊費を援助

日吉倶楽部のホームページ

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応援団への援助も段違い

 慶応では2004年から推薦入試制度が導入され、全国屈指の激戦区・神奈川の強豪校に返り咲いた。だが、学費などが免除となる特待生はおらず、成績が規定の基準に達しなければ不合格となる。それは入学後も同じだ。ある選手はこう言った。

「野球部だから優遇されることはない。日頃から『応援してるよ』と言ってくださる先生も、成績が満たなければ普通に留年させるので、けっこう怖い世界です(笑)」

 入試不合格や留年のリスクを負っても入学したい魅力、そして強みは慶応の「組織力」にある。

 慶応大学には「三田会」という巨大な同窓会組織がある。三田会員にとっては「塾高」と呼ばれる慶応は身内。そのつながりが、野球部を支える「資金力」の源泉にもなる。初戦で仙台育英に敗れた今春のセンバツ出場時、学校が募った支援募金には3739万円が集まった。今夏も甲子園出場にあたって募った高等学校体育強化資金(甲子園出場支援資金)では6000万円の目標金額が設定されていた。

 OBからの物的支援もある。甲子園の開幕直前にはサッカー元日本代表の武藤嘉紀(ヴィッセル神戸)が「西川のマットレス27人分」を宿舎に差し入れたことが話題に。武藤もまた塾高の出身だ。

 そして、こと野球部にとって重要なのが「日吉倶楽部」という高校野球部単体のOB会組織だ(大学野球部のOB会組織は三田倶楽部)。野球部が甲子園に出場するとなれば、日吉倶楽部も独自に寄付金を集めていく。

 決勝の日、慶応側の応援席には応援指導部、吹奏楽部やチアなど計150人が中心となって一体感を生み出していた。そうした応援団は深夜バスで移動し、試合が終われば一度、地元に帰るのが一般的だが、慶応は新幹線を使うだけでなく、約1週間にわたって近隣のホテルに宿泊している。こうした旅費も、日吉倶楽部が援助しているという。森林は言う。

「野球部にとってはやはり、日吉倶楽部の力が大きい。例えばグラウンド周辺施設の整備に加え、社会人野球とかを経験した技術員の方が指導してくださいます」

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