台風時のチケットキャンセル料の扱いは航空会社によって異なる（写真／NurPhoto via AFP）
9月に入り、本格的な台風シーズンが到来した。近年は8月から大きな台風が日本列島に接近するようになり、今夏は旅行のハイシーズンに、そのあおりをもろに受けてしまった。
これから迎える秋の行楽シーズンもまた、予報によれば台風の直撃は免れない。コロナ禍が明けて久々に旅を楽しみたいと考える人が増えたいま、もし悪天候などで旅行を中止せざるを得なくなった場合、費用を取り戻すことはできるのか。
台風によってまず、大きな影響を受けるのは交通機関だ。8月上旬に沖縄に接近した台風6号では沖縄を離発着する航空機約400便が欠航し、多くの観光客が予約変更を余儀なくされた。同じことが、この9月にも起こる可能性を考えたときに、頭をよぎるのは「キャンセル料」について。
「早割で購入したチケットはキャンセルできない」とか「自然災害による欠航は全額返金」という話も聞くが、果たしてどれが本当なのだろうか。
飛行機は、欠航にならない限りキャンセルになる？
欠航は発表されていないが、明らかに旅先が暴風域に入ろうとしている場合、旅行を取りやめたくなるのは当然だろう。早々にキャンセルを申し出ても、損にはならないのだろうか。航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんが解説する。
「飛行機は台風接近によって伴う風速によって欠航の判断をすることになりますがJALやANAなどの大手航空会社は、台風が近づき運航に影響が出そうだと判断した場合、フライトの数日前に航空券を『特別対応』とします。
この対象になれば、最終的に飛行機が飛んでも飛ばなくても、無料で払い戻しや変更ができるのです」
つまり、欠航になるかどうかの最終判断を待つことなく、特別対応の知らせがあれば無料で予定の変更ができるということだ。
