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桜蔭を目指して娘をSAPIXに入れた中学教師ママの誤算 4年生までは順調だったのに…立ちはだかった5年生からの「家庭学習の壁」

令和6年度 東京都内私立中学校の学費の状況について(東京都ホームページより)

令和6年度 東京都内私立中学校の学費の状況について(東京都ホームページより)

「SAPIXを辞めたら桜蔭に入れないと思っているんです。でも、そもそも、SAPIXにいても今の成績だと桜蔭はまず無理です。それでも面倒見のいい手厚い塾に変えて成績が上がったという子の話も聞くんですけどね」

 そういってため息をつくA子さんに訊く。

「SAPIXは親の負担が大きいのは周知といってもいい事実。なのに、そもそもなぜ選んだんですか」

 すると、こう返ってきた。

「テキストやテストをチェックしただけでは、ここまで大変だとは分からないんです。私が教員だから勉強を教えるのは得意だし、整理整頓が得意なのでテキストの学習管理もどうにかなると思ってしまったんです」

 実はこういう発想の高学歴・高学力の保護者たちが子どもをSAPIXに入れて苦戦をしているのではないか。A子さんはテキストの内容をしっかりと理解していたが、SAPIXの「家庭学習中心」というメソッドがどこまで親に負担が大きいかを理解してなかったようだ。

 A子さんは教師として、学校の授業では生徒が理解して問題を解けるまで教える。

「それをやらない塾があるとは思わなくて」

 そこでミスマッチが起き、苦戦したわけだ。

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