トレンド

【日本の四季が二季化】春と秋が極端に短くなることで気候はどう変わるか? 「5月からセミ」「7月は豪雨増」「8月は灼熱の酷暑」「紅葉は12月」の未来

2100年末に予想される日本への影響

2100年末に予想される日本への影響

「1.5℃の気温上昇」でレッドゾーンに

 別掲表の「2100年」という数字を見て、「自分には関係ない」と思う人がいるかもしれない。

 しかし、海面水温が上がって水蒸気が大量発生すると豪雨が増え、台風も巨大化し、夏は40℃級の酷暑が続き、熱中症患者が増える。

 その一方、日本海では冬でも海面水温が高く、水蒸気が線状降雪帯の雲を作り、寒波到来のたび、容赦ないドカ雪が降る──そんな異常気象が頻繁に起こる確率がいまや急速に増している。

「時折、『冬は冬らしく寒くなる。温暖化なんて嘘だ』と言う人がいますが、実は寒暖の変化が激しいのが温暖化時代の冬の特徴なのです。多くの気象学者が『産業革命前(1850年)の世界の平均気温との温度差が1.5℃を超えると、もう後戻りできないほど、生活に悪影響を及ぼす』と考えています。

 というのも、北極の氷やシベリアの永久凍土などがいったん溶けたら、再凍結しないからです。そうなると、人類が経験したことのない予測不能な事態が発生します。

 実は、世界の平均気温は産業革命前と2023年を比べると、1.48℃も上昇しています。理論上は『取り返しのつかないアナザーワールド』にほぼ突入しているのです。私たちは気候への意識を高め、危機感を持ち直す必要があるのです」

次のページ:地球温暖化が二季化をもたらすメカニズム
関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。