1月から新NISA(少額投資非課税制度)もスタートし、株式市場も活況に沸いている。これを機に投資を始めてみようと考える人もいるかもしれない。お笑い芸人でIT企業の役員を務める厚切りジェイソンさん(37才)が、投資初心者向けにそのノウハウをアドバイスする。
投資家としての腕も確かで、2019年には投資の利益だけでFIRE(経済的自立と早期リタイア)を達成しているジェイソンさんは、アメリカ・ミシガン州生まれ。「公的補助の乏しいアメリカでは自分で老後資金をつくるために投資するのは一般的ですが、日本人は投資でお金を儲けることを“汚い”と思っている人が多いのではないか」と話す。
「ですが、お金に困っていると、嫌な仕事もいつまでも辞められませんし、高齢になっても働き続けるしかなくなります。人生の選択肢を増やし、豊かに生きるためには、お金は絶対に必要なものなのです」(ジェイソンさん・以下同)
そのためには、投資によって“お金に働いてもらう”ことで増やすのは、当然の選択肢なのだ。
3か月分の生活費を貯めてからスタート
第一歩は、投資に回すお金を捻出すること。
「まずは余計な支出を減らすことから始めましょう。
スマホの有料アプリなど不要なサブスクは即刻解約し、スポーツクラブはせめてオプションの見直しを。食材や日用品は安いスーパーをはしごしましょう。私は運動は公共施設などで行い、コンビニは使わないようにしています。
そうして支出を抑え、3か月分の生活費を預貯金の形で貯めることができたら、それ以外のお金はすべて投資に回すのです。もし病気や転職などで収入が途切れるようなことがあっても、3か月の猶予があればその間に次の仕事を見つけたり、金策を講じたりすることができるでしょう。
ただし、一度に全額を投じるのはよくない。
投資を始める際の元手にするお金は、その運用にかかる手数料の割合が1%未満になるようにしましょう。 例えば、手数料が1000円かかるなら10万円を投資する、といった具合です。元手に対して手数料の占める割合が大きいと、それを取り戻すのに時間がかかってしまいますから」