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元球団社長が明かす「プロ野球キャンプとお金」本当のところ 「2億円超え負担」の内訳は?洗濯代だけで約1000万円の出費、負担増がオープン戦開催地に影響も

球団にとっても大きな「投資」となる(2月1日、沖縄のキャンプ宿舎に到着して壁にサインを書く阪神・藤川球児監督)

球団にとっても大きな「投資」となる(2月1日、沖縄のキャンプ宿舎に到着して壁にサインを書く阪神・藤川球児監督)

 2月1日、プロ野球は全12球団がキャンプインした。約1か月間、選手たちはシーズンを戦うための体づくりと技術の習得に汗を流す。各球団の選手、スタッフ全員が沖縄や九州のキャンプ地に移動し、そこで長期間を過ごすわけだが、一体どれぐらいの費用がかかるのだろうか。

 キャンプにかかるコストについて、阪神タイガースの元球団社長の野崎勝義氏はこう話す。

「宿泊費と食費だけで1億円を超えます。球団にとっては大きな負担になりますが、この時期にしっかりと鍛えないとシーズンでいい成績が残せません。どんなに赤字になろうと他球団に劣らないキャンプをやる必要があり、球団はそれをできるだけバックアップしなければならないので、どうしても経費がかかります」

 キャンプの経費で大きなウエートを占めるのは宿泊費だという。監督、コーチ、選手をはじめ、バッティング投手やトレーナー、スタッフなど総勢150人以上の宿泊費と飲食代を球団が負担することになる。1日1人あたり3万円として150人分なら1日450万円。1か月で1億3500万円もかかる計算になる。野崎氏が続ける。

「キャンプ地までの交通費、キャンプ地での移動のバスやタクシー、レンタカー代も必要となります。それに毎日のランドリー代もありますからね。ユニフォームからソックスまで1人1日平均20点として、150人分で3000点もある。1点100円でも1日30万円30日で900万円になる。これらをすべて含めると1人あたり1日4万~5万円がかかり、これに人数と日数をかけたものがスタッフのための総費用となります」

 これだけで2億円前後となるが、そこに球場使用料、警備費用、球場の整備やボールボーイのアルバイト代なども必要となる。

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