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田代尚機のチャイナ・リサーチ

【香港市場に資金流入】悲観材料が多い中、なぜ中国株は上昇しているのか? 投資家の目に映る“足元の悪材料を打ち消して余りある好材料”

 2番目の項目は“ケースバイケースで新しい質の生産力を発展させ、現代化産業システムの建設を加速させる”である。壮大な新興産業、未来産業を育成するために、戦略的新興産業を融合させ集中させる形での発展を深く推進すると説明している。新興産業としては商業衛星事業、低空経済(ドローン産業)、未来産業としてはバイオ、量子科学、具現化された人工知能(ロボットなどの実体にAIを組み込むこと)、6Gなどを挙げている。6Gとともに今年新たに示されたのは“具現化された人工知能”であり、中国は今後国家を挙げてAI革命を推進しようとしている。

 ハンセン指数はかつてNASDAQとの連動性が高いと言われていたが、2018年に第一次トランプ政権が対中強硬策を打ち出してからはその連動性は崩れており、そうした状態が2023年末頃まで続いた。2018年1月末の両指数を100とすると3月10日現在、NASDAQ総合指数は236であるのに対してハンセン指数は72に留まっている。民営企業が中心となって政府の強力な後押しを受け中国のAI革命が加速するといったシナリオを信じる投資家にとっては、香港市場の現在の株価水準は魅力的に映るのではないか。

文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサルティングなどを行うフリーランスとして活動。ブログ「中国株なら俺に聞け!!」も発信中。

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