悩める人の光明となるのか(写真:イメージマート)
世界の製薬会社にとって大きく成長する市場のひとつと見られているのが、勃起不全(ED)治療薬だ。日本国内で承認されている薬は長く3種類で定着していたが、最近、すでに海外で普及している「第4、第5のED薬」に日本でも注目が集まっている。
「EDに悩む患者さんの間でまだ国内で承認されていない『2つの薬』の購入を希望される方が増えています。私のクリニックでも近いうちに処方を開始する予定です」
そう語るのは、くぼたクリニック松戸五香院長で泌尿器科専門医の窪田徹矢医師だ。現在、厚生労働省が承認しているED薬は、大きく分けて「バイアグラ」「レビトラ」「シアリス」の3種類。それぞれジェネリック薬も発売されているが、ED専門クリニックなどで“新たな薬”への注目が高まっているという。
「一つは米国を中心に世界各国で使用されている『ステンドラ』、一つは韓国発で、アジア諸国で多く服用されている『ザイデナ』です。それぞれ国内で承認された3種類とは異なる特徴を持っています」(窪田医師)
前者のステンドラは、もともと“国内発”のED薬だった。
「主成分のアバナフィルは、田辺三菱製薬が新たな治療薬として開発を始めたもので、米国の製薬会社に譲渡され、2012年に米国で承認を受けました。いまでは“第4のED薬”として世界各国で普及しています」(同前)