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【オバ記者が目撃したテレビ局・芸能界】「有名人を見ても騒がない」ことが“テレビ局の入館証代わり”だった時代と“局の廊下を歩いているだけで感じた危うさ”

“オバ記者”こと野原広子さんが見た、テレビ局・芸能界の風景とは(写真:イメージマート)

“オバ記者”こと野原広子さんが見た、テレビ局・芸能界の風景とは(写真:イメージマート)

 一般社会とは全く異なる価値観で動いているのが芸能界。女性セブンの名物ライター“オバ記者”こと野原広子氏が、芸能界を内部から見た貴重な体験を明かす。

アットホームだった芸能界

「テレビ局や芸能界って、いろいろあるとは思っていたけど、まさかここまでとは思わなかった」

 フジテレビの中で何が起きていたか。連日ビックリするようなことが報じられ、それまで半信半疑だった人も、第三者委員会が公表した内容にため息しか出ない。

 さらにそこに飛び込んできたのが広末涼子逮捕の報。病院で看護師に暴行って、まぁ、マトモじゃないでしょ。「もう、どうなっちゃってるのよ」と、50代の芸能好きが私に嘆くんだわ。

 実は私、ライターとして芸能人を取材した以外に、芸能界を内部から見ていた時期が2度ある。

 1度目は19才のとき。大手芸能事務所が入るビルの1階にあった喫茶店のウエートレスとして働いていた。

 まず驚いたのは、アイドルが笑っていないこと。テレビでは笑顔しか見てないもの。

 その芸能事務所には、その年のレコード大賞を取った演歌歌手を頂点にアイドルや俳優など、まさにキラ星のごとくいたけれど、「おっ!」とか「あっ!」とか思うのも最初のうちだけでね。そのうち物珍しさが消えて興味を失うのよ。

 それよりも、ベテランマネジャーのタレント操作術に聞き耳を立てるようになった。あるときベテランマネジャーが新人マネジャーを相手に、こんなことを言ってるのを耳にした。

「タレントになめられたらオシマイだからね。親身になるところと鬼になるところはキッチリ分ける。それが結果として、会社のため、タレントのためになることを忘れちゃダメ」

 新人マネジャーは両手をひざに置いたまま神妙な顔でうなずきながら、私が運んだコーヒーには口をつけなかった。

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