初心者もおさえておきたい「決算書」で見るべきポイント(写真:イメージマート)
個別株投資をするなら「決算書」の読み方を覚えておきたい。決算書はいわば企業の通信簿であり、その会社の業績や健康状態を把握することができる。経済ジャーナリストの和島英樹氏・監修『いちからわかる!株投資 2025年度最新版 最新株ランキング&買い方ガイド』(インプレス)より一部抜粋・再構成して、企業決算で見るべきポイントを紹介する。
財務三表や決算短信で企業の業績丸わかり
財務三表の違いを知る
バリュー株、グロース株のような優良銘柄を探すには、決算書を読み解くことから始めましょう。業績や資産が記載された決算書は、いわば会社の通信簿でもあり、健康診断書でもあります。事業を通じてどれくらいの儲けが出て、どれくらいのストックや借金があるのかをチェックできます。
決算書とは、事業年度ごとに企業の財政状態や経営成績をまとめた「財務諸表」を指し、「損益計算書」「貸借対照表」「キャッシュ・フロー計算書」の3つは「財務三表」と呼ばれ、とくに重視されます。これらは1年に一度企業が公表する決算短信で確認できます。
ざっくり説明すると、損益計算書は売上高から各費用を差し引いた利益を示す書類。貸借対照表は、会社の財産と負債の状況が記載されています。キャッシュ・フロー計算書は、期首と期末に現金がどれだけあるかが示されています。
これらの読み方は細かく覚える必要はなく、決算短信の1ページ目に記載されている要約を確認するだけでOK。それより、「売上高」や「経常利益」など、一定期間の業績を示す項目の意味を正確に覚えておきましょう。