億り人たちは「トランプ関税ショック」の先をどう読んでいるのか(Getty Images)
総資産20億円超の89歳現役トレーダー・シゲルさん(藤本茂氏)と総資産約3億円の48歳サラリーマン投資家・弐億貯男氏が緊急対談。アメリカのトランプ大統領による「関税ショック」で日本株市場も大きな影響を受けた。億り人たちは激しく動く相場にどう対応して、これからの日本株市場をどう見ているのか──現状を語り合った。
「トランプ関税ショック」はどうやった?
シゲル:「弐億貯男」とは、いい名前やね~。
弐億:ありがとうございます(笑)。いつもシゲルさんのインタビューを拝読しています。私は元手250万円で株式投資を始めた時に「2億円貯める」という目標を掲げたんです。中小型の割安成長株に中長期投資することで、どうにかその名の通りになりました。ですが、シゲルさんの資産は私の10倍近くある。デイトレードだけでなく、中長期投資まで手がけていて本当にすごいですよ。
シゲル:まあ、短期売買するにしても、中長期的な目線で「増収・増益・増配」が見込める銘柄を選んで、色々な指標も見て「安く買って高く売る」ことを徹底してきたからかな。「トランプ関税ショック」はどうやった?
弐億:内需系の割安成長株がメインなので、関税の影響を受けずに「逆行高」する銘柄もあって含み益が増え、むしろ次の柱が育ってきたので安心しているところです。
シゲル:そっちのほうがすごいやないか! 日替わりで上げ下げを繰り返したから、今回はさすがに迷ってしまった。それにしても市場は“過剰反応”やったなあ。あれはマスコミが騒ぎすぎや!
弐億:たしかに(笑)。企業業績が悪化したわけでもないのに、パニック売りが相次いだ。冷静に見れば、米中の関税合戦もいつまでも続くわけではないでしょう。中国にとって世界一の消費大国である米国は無視できないはず。各国への相互関税も90日の猶予期限を待たずに妥協する可能性もある。
シゲル:これから5月にかけて企業の決算発表が続き、いい業績も出てくるだろうから、早ければそのタイミングで株価も上がるんちゃうかな。逆に「先行きが読めん」と企業が低い見通しを出してきたら、それは「仕込む」ための大チャンスや。