推しの存在を明かすべきか、隠すべきか…(イメージ)
「推し活」ブームもすっかり定着。エクスクリエの「推し活に関する調査結果」(2024年9月実施)によると、推し活をしている人の割合は43.3%。年代別では10代で60.5%、20代で52.2%と半数を超えている。もはや「誰か、推しいる?」「私の推しは誰々で……」といった会話も珍しくなくなったが、それとは対照的に、職場などで推しの存在をひた隠しにする人たちもいるようだ。推しの存在を周囲に明かすべきか、隠すべきか──リアルな声を踏まえて考えてみたい。
推しのライブ日に休日出勤を求められ上司との関係が悪化
「職場で推しを明かすと、面倒なやり取りが増える」と語るのは、ゲームや声優が好きだというIT企業勤務の20代男性・Aさんだ。そう思うようになったきっかけは、有給休暇申請時に上司から言われた言葉だった。
「上司に有休の理由を聞かれ、『スマホゲームのイベントがあるからです』と正直に答えたら、『そんな理由で?』と言われたのが面倒でした」
さらにその後、Aさんの所属する部署の飲み会がでも、「推し活の話題」になったという。各々が好きな俳優やアーティスト、趣味の話をする流れで、「自分も推しについて話してしまいました」と語るAさん。「あのとき話していなければ……」と後悔している。
「推しが出演するライブ日に、休日出勤を求められたことがありました。たしかに緊急事態ではあったのですが、僕が『えっ……』と一瞬動揺すると、上司は『どうせ推し関係だろ?』と言うと、無理やりライブのことを聞き出し、さんざん嫌味を言った挙げ句、『じゃあ他のヤツに頼むからいい』と吐き捨てました。
結局ライブには行ったのですが後味が悪すぎて、全力で楽しめた気がしなかった。以降、『あいつはライブで仕事を休む』と事ある毎にネタにされています。こんなことなら推しのことなんて言わず、普通に『その日は別の都合がある』とだけ言えばよかった」(Aさん)