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家計

「やっぱり買うのやめた!」増殖する「セルフレジ放置民」の実態 「現金が使えない」「操作を間違えた」会計途中で諦めて商品は置きっぱなし…店側も対応に苦慮

使い方がわからずイライラすることも(イラスト:イメージマート)

使い方がわからずイライラすることも(イラスト:イメージマート)

買い物カゴ放置で売り場に戻る “席取り”感覚のキープに怒り

 放置されるのは、商品だけではない。IT企業勤務の30代女性・Cさんは、「セルフレジに買い物カゴを残したまま、売り場に戻る人にイライラします」と語る。

「セルフレジに人がいないので、『空いている』と判断して、レジに向かったら商品が入ったカゴが置いてある光景に遭遇しました。一度や二度ではありません。エコバッグやビニール袋とセットのこともあります。買い忘れたものを取りに戻る間、レジをキープしていたようなんです。

 もし有人レジなら『あれ忘れた!』と思っても、売り場に戻りにくいと思うんです。セルフレジだから“カフェの席取り”感覚で軽い気持ちでキープしているのではないでしょうか。空いている時間ならまだしも、混んでいる時間は人の流れが滞り迷惑です。もう一度ちゃんと並び直してほしいです」

わざと置いていく人も少なくない

 こうした“放置民”に店員側も手を焼いている。都内のスーパーに勤める40代女性・Dさんは、これまでもセルフレジでは、「忘れ物」や「スキャンし忘れ」が少なくなかったが、「わざと放置する人が増えている印象です」と現状を憂える。

「そもそもセルフレジ周りは、スマホや定期入れ、財布など忘れ物が多いんです。だから、商品がレジ台やカゴに残っていると、これもスキャンし忘れた物だと思い、お客様を追いかけて尋ねるようにしています。

 ただ最近、わざと置いていく人も少なくありません。つい先日も、買い物カゴにバナナが残っていたので、お客様に声をかけたら、『あ、いらないんで』と一言だけ言って去っていきました。商品を買わないのなら、店員に一言かけてもらえるとうれしいです。最悪、生ものだと廃棄処分になりかねませんから……」

 客が会計途中で去ることも厄介だが、自らのスキャンミスを店員に申告せず、「他のセルフレジで打ち直す人」も少なくないという。Dさんが続ける。

「私の店のセルフレジは、一度スキャンした商品を取り消すためには、店員を呼ぶ必要があります。でも、それが面倒なのか、会計途中のままで放置し、隣のレジで最初から打ち直すという人が以前よりも増えました。

 その場に店員がいれば、会計画面を見てお客様によるミスかどうか確認できますが、そうでない場合、万引きの可能性も考えてしまい、紛らわしいんです。防犯カメラをチェックしたこともありました。現場では人手不足で猫の手も借りたいくらいなのに、手間が増えるばかりで困っています」(Dさん)

 人の目が届きにくいため、セルフレジは「途中でやめる」という決断がしやすいのかもしれない。セルフレジ導入で店側は人件費抑制につながっている面もあるだろうが、一部のマナーの悪い利用者の対応に苦慮している側面もあるようだ。

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