kenmo氏の著書『5年で1億貯める株式投資』
“期待感を持ち続けられる銘柄”はどういうポイントで選んでいくのか。
「最近いちばん重要視しているのはIR説明会や決算説明会で社長が話す内容です。最近は決算の数字はすぐに株価に織り込まれてしまうので、それ以外の部分で今後の成長のヒントを探ります。その意味で、IR説明会は投資対象を探すためにとても有用です。また、抽象的な表現ではありますが“やる気のある会社を買おう”と思っています。
実現したい未来のビジョンに向けて取り組みを進める企業に、自分の大切なお金を投じたいという考え方です。リスクを取る以上、企業が目指すものに賛同したうえで投資をしたという思いが強くなりました。ボラティリティの大きい相場が続いてしまっているので、短期的な視点ではなく長めのスパンで事業内容などをチェックし、コツコツ真面目に業績を伸ばそうとする企業を選びたいと考えています」
就職・転職口コミサイトの情報からチェックできること
情報収集のためには、以外にも就職・転職口コミサイトも参考にしているという。
「退職した人の口コミを最近はよく見ています。事業内容、ビジネスモデルも重要ですが、社風や利益を生み出せる組織なのかをチェックしたいと考え、参考にしています」
そうした考えに至ったのは、昨年8月の「令和のブラックマンデー」と今年4月の「トランプ関税ショック」という2度の暴落を経験したことも大きいのだという。
「立て続けに2度の暴落があったなか、“暴落があった時に売りたくなる銘柄”は持っていてはいけないと考えるようになりました。暴落時にも保有し続けたいと思える銘柄のほうが、長期的に見るとパフォーマンスを押し上げてくれるのです」
そう話すkenmo氏が、長期的な伸びしろを期待するグロース株はどのような銘柄なのか。別記事『《資産約3億円のkenmo氏が厳選した内需系グロース株5銘柄》AIコンサル、業務自動化システム、英語学習支援…資金を投じたいと考える理由とともに詳しく解説』で紹介している。
【PROFILE】
kenmo(湘南投資勉強会)/1982年愛知県生まれ。大阪大学大学院情報科学研究科修了後、東証一部(現・東証プライム)上場のメーカーに研究員として就職。2011年に元手300万円から株式投資を始め、追加資金の投入なしに、会社員を続けながらわずか5年で資産1億円を達成。現在は、約3億円を運用している。2018年個人投資家同士の情報交換を目的とした「湘南投資勉強会」を設立。2023年に15年間勤めた会社を辞め、IR支援や企業コンサルティングの法人を設立。著書『5年で1億貯める株式投資』(ダイヤモンド社刊)がベストセラーに。