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ビジネス

小泉進次郎・農水相が「複雑怪奇」と称したコメ流通の仕組み そもそもなぜコメ価格は高騰したのか、専門家が解説

米高騰の契機は2023年米の買い取り価格の競争

 進次郎氏が“複雑怪奇”と称したコメ流通の仕組みについて、農業経営学が専門の大泉一貫・宮城大名誉教授が解説する。

「小売や卸、消費者に直接販売する農家を除き、コメは農協に代表される集荷業者がまず買い取り、その大半が卸業者に販売されます。卸業者はスーパーなどの小売店に販売するほか、コンビニなどの中食や外食事業者に販売し、消費者に届く仕組みです」

 そのうえで今回、米価が高騰した原因について、大泉氏はこう見る。

「コメ不足が顕在化してきた2023年産米を契機に、コメ買い取りに多様な業者が参入し、農協との間で“買い取り価格の競争”がまず起きました。その後、卸業者同士が在庫を融通し合う『卸間売買』のスポット取引市場でも急騰した。卸業者の利益が増えたのは、単純に米価が上がったから。ヤマタネと木徳神糧は上場していて決算情報の透明性が高いわけですが、それにより2社に注目が集まってしまった。

 そもそもコメ不足は農水省による『生産調整』によって供給をコントロールしてきた結果でもあるはずです」

 関連記事《【なぜコメ価格は高騰したのか】小泉進次郎・農水相に「利益500%」とやり玉に挙げられたコメ卸業者社員の本音「悪者がいると印象付けたいのか…」困惑する声に進次郎氏の回答は》では進次郎氏の発言でやり玉に挙がった大手卸業者2社の見解と、そうした声に対する進次郎氏の事務所の回答を紹介している。

※週刊ポスト2025年6月27日・7月4日号

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