炊き分けて食感を変える
5キロ3500円程度が見込まれるコメとしては、きぬむすめ(鳥取)が狙い目だという。
「業務用にも一般消費者用にも売られているコメで、クセがなくあっさりしています。あきたこまちやつや姫と同系統です。福、笑い(福島)もクセがなく、和食との相性が良い。お弁当にも向いています。九州のコメどころである佐賀県の夢しずくも3000円台が見込まれ、粘りが抑えめの食味が特徴です。佐賀牛と合わせると美味しくいただけます」
いずれのコメも今はネット通販で購入することができる。販売サイトによって値段が違うことも珍しくないので、複数サイトを比較することが重要だ。西島氏がこれらのコメをより旨く食べるためのコツを指南する。
「重要なのはコメの炊き方です。最近の炊飯器の性能は優秀なので、炊き分けモードだけで食感を変えることができる。硬めであっさりしたコメを『もちもちモード』で炊くと、甘みが出てもっちりしたコシヒカリっぽくなるし、粘りの強いコメを『しゃっきりモード』で炊くとあっさりした食感に落ち着きます。
備蓄米でも応用でき、新米よりも水の量を少し多くして1時間多く水に浸けるなどの工夫で格段に美味しく炊けます」
日本のコメはどれもポテンシャルが高い。これを機に、各地の隠れたブランド米に目を向けたい。
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※週刊ポスト2025年6月27日・7月4日号