愛娘に遺すのは“父さんの投資法”(写真:イメージマート)
元手50万円から投資を始め、現在の資産は80億円を突破した現役麻酔科医でもある個人投資家・たーちゃん氏(50)。3年前にステージ4の直腸がんと診断され、いまは肺と肝臓へ転移。主治医から「50歳は迎えられても、51歳はわからない」と宣告された。
自分の人生に悔いはない、唯一の未練が娘たちのこと。君たちに遺せるものはなにか──そう考えたとき、答えはすぐに出たという。たーちゃん氏が愛娘に送るのは“父さんの投資法”。同氏の著書『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』でその思いを以下のように綴っている(同書より一部抜粋・再構成)。
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この本を君たちが読んでいるころには、ひょっとしたら父さんは、この世にいないかもしれない。
父さんが「ステージ4」の直腸がんと診断されてから、2年以上が過ぎた。
その間、4度の外科手術を受け、「もし次に再発してしまったらもう手立てはない」と思っていたけれど、2024年末、がんの転移が見つかった。
父さんは医師として同じ症例をたくさん見てきたからわかるんだ。普通に考えれば、そう長くは生きられないことを。
まだやりたいことはある。けれど、自分の人生に悔いはない。唯一の未練が、君たちのことだ。中学生と高校生の君たちが社会に巣立っていく姿をなんとか見届けたい。
だけど、その願いは叶わないかもしれない。だから「君たちに遺せるものはなにか」を考えた。答えは、すぐに出た。
それは父さんが働きながら実践してきた「株式投資」について伝えることだ。
父さんは大学生のときに元手50万円で株式投資を始めて、資産50億円まで増やしてきた。そのやり方の一部は、父さん自身が考え出したもので、どんな投資本にも載っていない。
そして、父さんの投資法は「再現性」が高いと思う。つまり、同じ方法をやってみれば、同じような成果を得られやすいということだ。