たーちゃんさんは投資を始めたころから一貫して「“逆張り”の集中投資」(写真:イメージマート)
がんで余命宣告を受けてなお、投資で資産を増やしを続ける“億り人”として注目を集めているのが、たーちゃんさん(50)だ。元手を1万倍に増やした投資手法をまとめた著書『50万円を50億円に増やした投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)が話題となっている。成功の秘訣は、投資をはじめた30年前から変わらない“逆張り”の発想だった。投資の原点について本人が語った。
たーちゃんさんは3年前にステージ4の直腸がんと診断された。余命宣告を受け、1年後に生きていられるかもわからない状態だ。そんな闘病生活のなかでも続けている株式投資のスタイルは、有望株への一点集中投資。同書の制作中は資産50億円だったが、現在は80億円を超え、100億円も視野に入っている。余命わずかだからこそ採れる大胆な投資スタイルにも思えるが、実は投資を始めたころから一貫していることがある。それが“逆張り”の集中投資だ。
「投資を始めたのは医学生の頃。ゲーム会社のセガ(現セガサミーホールディングス)は、当時(ゲーム機の)ドリームキャストの不振で業績が悪化していました。ソニーのプレイステーション2の勢いに完全に負けていたんです。ただ、ゲーム自体は面白い。セガがドリームキャストをやめて、ソフト開発に注力すれば黒字化するだろうな……とゲーム好きの私は考えていました。
そこで、当時の自分にとっては大金であった50万円を思い切ってセガに投資。結果、ドリームキャストの撤退とソニーのプレイステーション2へのソフト供給が発表され、株価は一気に3倍以上になりました」(以下、「」内のコメントはたーちゃんさん)