さらに射幸性の高い機種がスタンバイ
LT3.0プラスの出玉の波の荒さ、つまり射幸性の高さを実感しているユーザーが多いのは、間違いなさそうだ。藤井氏が解説する。
「LTの性能が高い機種では、総じて初当たり確率が重めになっており、そのため大きくハマりやすく、使うお金も増える傾向にあります。たとえば、パチンコに行く際、これまでなら『財布になかに5万円入れていればどうにかなる』という感覚だった人は、LT3.0プラス機を打つなら、手持ちで8万円ぐらいないと不安という感じになっていきそう。大きく勝てる可能性以上に大負けのリスクが高まっている点は、ユーザーに対してネガティブな印象を与えかねないと思います」
今後ホールデビューする予定のLT3.0プラス搭載機の中には、今回デビューした機種以上に射幸性が高い機種も含まれている。
「たとえば、8月導入予定の『e牙狼12 黄金騎士極限』(サンセイR&D)は出玉1500個の図柄揃い時の約50%でLT突入チャレンジに発展し、さらにその50%で突破すると“出玉7500個+LT突入”という仕様です。通常時から考えたLT突入率はおよそ1/1700というかなり低い確率ですが、9000個の出玉を持っている状態でLTに突入することを考えれば、恩恵はかなり大きい。その射幸性の高さは、過去最高レベルと言っても過言ではないと思います。
こういった機種がホールで存在感を増していけば、ホールの売上には貢献できるでしょうが、ユーザーに対する負担は大きくなりかねない。依存症対策の問題も含めて、射倖性が増すLT3.0プラスがどのように評価されていくのか、注視しなければならないでしょう」(藤井氏)
導入されて間もないため、LT3.0プラスがユーザーから支持を得るかどうかはまだ不透明だが、少なくとも注目度が高いのは事実。人気が低迷するパチンコ業界にとっての起爆剤としての期待も大きいが、射幸性の高さゆえに、今いるパチンコユーザーたちに過度な負担を強いてしまう可能性も否めない。言うなれば“諸刃の剣”となっているLT3.0プラスは、パチンコ業界をどう変えていくのか、今後に注目したい。
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